外気冷却機能を内蔵したコンテナ型データセンターモジュール、IIJが開発

IIJが新たなコンテナ型データセンターモジュール「co-IZmo」を開発。冷房設備や加湿器を使わず、年間を通して外気のみで温度・湿度管理を行うという。

» 2013年04月08日 16時34分 公開
[ITmedia]

 インターネットイニシアティブ(IIJ)は、同社の松江データセンターパークに現在設置しているコンテナ型データセンターモジュール「IZmo」を小型化した「co-IZmo(コイズモ)」を新たに開発。さらなる省エネ化に向けた実証実験を4月上旬より開始すると発表した。また、松江データセンターパークが、環境マネジメントシステムの国際規格「ISO14001」を3月26日付で取得した。

 IIJが従来採用していたコンテナ型データセンターモジュールは、サーバなどの機器を収容する「IZmo」と、その機器を冷却するための空調モジュールに分かれていた。サーバの温度・湿度を一定に保つために、夏期は冷房設備(チラー)、冬期は加湿器を利用している。モジュールごとの電力使用効率を示すpPUEは、年間平均実測値で「1.17」だった。

 今回、開発された「co-IZmo」は、外気冷却機能を内蔵した小型コンテナ型データセンターモジュールで、チラーや加湿器を使わず、年間を通して外気のみで温度・湿度管理を行うことを目指した。pPUEを「1.0」台に下げることができると予測している。

 co-IZmoは、1台の20フィートコンテナ(ISO規格)の中に、必要なIT機器と空調機能をモジュールとして収めている。コンパクトで可搬性の高いco-IZmoが商用化されれば、ユーザー企業の敷地に設置することで、小型で安価なオンプレミス型のプライベートクラウドを構築するといった需要にも対応が可能になるとしている。

IZmo(左)とco-IZmoの比較(IIJ資料より抜粋)

 また、ISO14001認証を取得した松江データセンターパークは、商用としては国内で初めて外気冷却コンテナユニットを採用したデータセンター。管理スペースも含めた空調システムの稼働管理、コンテナ搬送時の廃棄物削減などを実施しているという。

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