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» 2013年08月07日 08時00分 UPDATE

エンタープライズモバイル時代の大活用術:モバイル活用型の業務システムを実現させるポイントは何か? (1/2)

スマホやタブレットなどの活用といっても、その活用範囲は企業によって異なってくる。ノークリサーチ・シニアアナリストの岩上由高氏は、「スマートデバイスならでは特徴を引き出し、業績に貢献するシステムが重要になる」と解説する。

[國谷武史,ITmedia]

 ITmedia エンタ―プライズが2013年3月と6月に主催したスマートデバイス活用セミナーでの来場者アンケートによると、スマートフォンやタブレット端末(スマートデバイス)の導入や活用への意欲が、着実に高まっている様子が分かった(関連記事)。それでは、実際にスマートデバイスの活用に取り組んでいる企業の状況はどのようなものだろうか。ノークリサーチの岩上由高シニアアナリストに話を聞いた。

 ノークリサーチは2013年4〜5月、ERPを導入している年商5億円以上から500億円未満の中堅・中小企業1200社に、スマートデバイスからのERP活用に関する調査を実施している(関連PDF)。

 それによると、スマートデバイスの目的や課題(複数回答)について、39.6%が「経営層や社員が各種データの集計/分析をどこからでも確認できる」と答えた。以下は「上長が部下からの申請をどこからでも確認/承認できる」(25.0%)、「営業が外出中に訪問先の購入履歴やトラブル履歴を事前に参照する」(20.4%)が続く。既にある情報をタイムリーに閲覧して業務に活用するというシナリオが目立つ。

norkr01.gif 出典:ノークリサーチ(2013年中堅・中小企業におけるスマートデバイスからのERP活用に関する調査報告)

 この点について岩上氏は、「メールやスケジュールを確認するといったケースを含め、これらは以前の携帯電話でも行われてきたことであり、『スマートデバイスとして活用する』というシナリオが今後重要になってくる」と解説する。

 上記の設問では「営業が外出中に在庫確認や見積作成を行う」(16.8%)や「営業が外出中に近隣の既存顧客を地図上に表示し、まとめて訪問する」(15.8%)、「配送業者が倉庫や出荷先で不良品の発見をすぐに通知できる」(9.2%)などがこうしたシナリオにあたる。また、スマートデバイスがコンシューマ市場での人気から企業にも波及しつつある点も考慮すると、「消費者が持つスマートデバイスへの情報配信(クーポン配布など)」(14.7%)も、スマートデバイスならではの活用シナリオとして注目されるという。

 調査でみられた活用事例には、営業担当者が訪問先で見積書を作成・修正し、クラウドサービスを経由して近場のコンビニエンスストアでプリントアウトし、顧客に提出するというケース、また、人材募集では応募者に自身のスマートデバイスでプレゼンテーションの動画を撮影、提出してもらい、採用関係者が閲覧して応募者の人柄を確認するというケースもあった。

 「こうしたケースは従来の携帯電話やPCとは異なる新しい活用シナリオ。スマートデバイスの本格活用ではデバイスとして備わっている機能やアプリケーションを利用していけるかがポイントになる」(岩上氏)という。

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