インテル新旧社長が会見、吉田氏から江田氏にバトンタッチ

10月10日付で社長を退任した吉田和正氏と、同日付で社長に就任した江田麻季子氏が会見に臨み、新体制への移行理由や今後の方針について説明した。

» 2013年10月28日 15時44分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 インテルは10月28日、10日付で代表取締役社長を退任した吉田和正氏と同日付で社長に就任した江田麻季子氏による記者会見を開いた。吉田氏は退任理由について、「3〜4年前から成長著しいアジア市場を見据えたIntel日本法人の今後を考えてきたが、今がベストタイミングと判断した」と説明した。

会見する吉田前社長と江田新社長(右)

 吉田氏は2003年に社長に就任。約10年の在職期間では就任直後のCentrinoプロセッサのローンチが最も大きな仕事だったと振り返り、「モバイルコンピューティング時代の幕開けにあたり、日本が最もモバイルに適した市場であることを鑑みても大変な仕事だった」と語った。

 退任については、「Intelは日本で何のために活動しているかということを再考した結果」という。この10年間でコンピューティング市場が常に変化を続け、特にアジア地域の成長は目覚しい状況であることから、成熟市場といわれる日本での今後のあり方について検討してきたとした。

 2000年に入社した江田氏は2005年にマーケティング本部長に就任。2010年からはインテルセミコンダクター アジア・太平洋地域統括マーケティング&コンシューマー・セールス担当ディレクターとして、アジア地域でのマーケティング戦略の総責任者を務めた。江田氏のこうした経歴も今回のトップ人事を見据えたものだという。

 今後について吉田氏は、「日本は成熟市場といわれるが、エネルギー問題をはじめとするさまざまな課題を抱え、その解決にイノベーションで応えるという新しいチャンスがたくさんある。『Intel Japan 2.0』」として新しい市場をいち早く作り上げていってほしい」と語った。

 江田氏は「3年近くアジアを回って感じたことは、日本の産業や技術の強さであり、アジア各国の架け橋になっていること。変化の早い中でも決断を早くし、ユーザーの求めるものをいち早く提供していく。日本の顧客に付加価値を提供することをこれまで通り大切にしながら、私なりのスタイルでがんばっていきたい」と抱負を述べた。

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