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» 2013年11月07日 21時22分 UPDATE

XP後に控えるServer 2003のサポート終了、「今から移行検討を」とマイクロソフト

2014年4月にWindows XPのサポートが終了するが、翌2015年7月にはWindows Server 2003のサポートも終了する。サーバOSの移行にはクライアントOS以上に時間を要するとみられ、マイクロソフトは早期の検討着手を呼び掛ける。

[國谷武史,ITmedia]

 日本マイクロソフトは11月7日、同月1日に一般向け販売を開始したWindows Server 2012 R2などに関するメディア向け説明会を行った。2015年7月にWindows Server 2003(R2を含む)の延長サポートが終了することもあり、同社は最新OSへの移行を含めた対応策について、利用企業などに検討に着手してほしいと呼び掛けた。

 現在、企業では2014年4月に延長サポートが終了するWindows XPの移行作業が佳境に入りつつある。その直後ともいえる短い期間で、今度はWindows Server 2003がサポート終了を迎える。業務アプリケーションなど重要なシステムが稼働しているサーバOSであるだけに、同社は移行に早期からの準備が必要だとしている。

winsev01.jpg Windows Server 2003の延長サポート終了まであと1年8カ月。「残された時間は短い」(大塚商会)という

 調査会社IDC Japanによると、2012年に国内で稼働するx86サーバは約218万台あり、72.4%をWindows Serverシリーズが占める。そのうちWindows Server 2003を含めた古いOSで稼働するサーバは28.2%にあたる約45万台になるという。

 説明会にはWindows Server 2003の移行支援を提供する大塚商会も登壇。TSC MSソリューション課長の板垣智和氏は、「仮想化環境やクラウド環境への移行させての継続利用、また、Server 2012 R2などへの移行といったさまざまな手段がある。サーバの移行にはクライアント以上の時間を要するため、実は待った無しの時期に来ている」と話した。同社はサーバベンダー各社とも連携し、Windows Server 2003の移行支援策を広範に提供していくという。

 旧OSからの移行先として最新版OSのWindows Server 2012 R2は、有力な選択肢の1つになるだろう。日本マイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部長の吉川顕太郎氏は、「オンプレミス、パブリッククラウド、プライベートクラウドの3つの環境に一貫したプラットフォームを提供する」とそのコンセプトを説明した。

winsev02.jpg 一貫性を提供するというWindows Server 2012 R2とWindows Azure

 同氏によれば、Windows Server 2012 R2は同社のクラウドサービス「Windows Azure」で先行提供され、実績を積んだ機能をOSとして開発するというアプローチを採用する。「我々は200以上のクラウドサービスを運営している。世界で1年間に出荷されるx86サーバは約800万台といわれ、その10%をMicrosoftが購入し、クラウドサービス基盤に利用する。Server 2012 R2はサーバに関する経験や知見を生かして開発した」(吉川氏)

 Windows Server 2012 R2では200種類以上の新機能が追加されたが、特にオンプレミスとクラウドの両方を運用することに焦点を当てた機能が多くを占める。機能説明ではWindows Server製品部 エグゼクティブ プロダクト マネージャーの岡本剛和氏が、Windows Azureサービスとほぼ同じ管理コンソールをWindows Serverでも使用できる「Windows Azureパック」の提供をはじめ、ハイパーバイザー(Hyper-V)の高速化や、きめ細かい時間でのレプリカによるシステム障害への対応強化、ストレージ階層化機能のサポートなどを紹介した。

winsev03.jpg Server 2012 R2と同時発売されたSystem Center 2012 R2でもオンプレミスとクラウドの一体的な運用管理をサポートしている

 なお、IDCの調査によるとWindows Server 2003を利用中の企業352社のうち、半数以上が新環境へ移行する方針を固めているが、サポート終了後も継続利用する意向が13.4%、「計画していない・サポート終了を知らない」との回答も19.6%あった。吉川氏は、サポート終了後の問題として「脆弱性の修正パッチが提供されなくなることによるセキュリティリスクの高まりが懸念される」と述べている。

 従来のWindows Serverは次期バージョンが提供されるまでに数年を要することが多かったものの、今回のServer 2012 R2の提供はServer 2012のリリースからわずか1年ほどで実現している。吉川氏によれば、これはWindows Azureベースの開発環境に移行したことが大きな要因であり、今後も同様のペースでバージョンアップが行われていく方針という。

 ユーザー企業ではこれまでOSの移行に十分な時間を費やすことができたものの、リリースサイクルの変化にとまどう声も少なくないようだ。特にWindows Sever 2003は、中小企業や部門単位など人的リソースの限られる環境での運用が多いとみられ、スムーズな移行を実現できるかは不透明だ。

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