iPhoneを強制再起動させる動画リンクが拡散中か

トレンドマイクロによると、iOSデバイスをクラッシュさせて、強制的に再起動させるファイルを含んだURLがTwitterなどで拡散しているという。

» 2013年11月15日 19時14分 公開
[ITmedia]

 トレンドマイクロは11月15日、iOSデバイスを強制的に再起動させるファイルを含んだURLがインターネット上で拡散しているのを発見したとブログで明らかにした。Twitterのツイートやメッセンジャーなどでイタズラ的に広まっているという。

 同社によると、このURLは「Mov」拡張子を含む動画ファイルへのリンクで、解析から実際にQuickTime形式の動画ファイルであることが分かった。iPhoneやiPadなどでリンクをクリックすると、デバイスがクラッシュしてシャットダウンし、強制的に再起動する。iOS 7では再起動前にブルースクリーン状態になることもある。だが、Mac OS Xでは問題なく動画が再生されるという。

 このリンクを含むメッセージは、少なくともTwitterでは8日ごろに最初のツイートがあり、14日夕方までに196ツイートにまで広がった。

イタズラに広がるリンク(トレンドマイクロより)

 同社でファイル形式を詳細に調べた結果、このファイルは正しいファイル形式と比較してヘッダ構造が一部欠損している破損ファイルであることも判明した。これが原因となってiOS上では正しく再生されず、デバイスの動作が不安定になるようだ。同社でが「明確な脆弱性攻撃の意図をもって作成されたものではなく、何らかの変換エラーにより偶然発生したファイルが悪用されているようだ」と分析している。

 今年3月には、今回と同様にWebブラウザをクラッシュさせるURLが拡散した。明確な攻撃意図を持たないユーザーの行動によって脅威が拡散していく事例として、同社はこうしたリンクを安易にクリックしたり、リンクを含むメッセージを他人に広めたりしないように呼び掛けている。

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