米紙Washington Postに不正アクセス、過去3年で3度目

「直ちに疑ったのは、中国のハッカーの仕業である可能性だった」とWashington Postは伝えている。

» 2013年12月20日 07時35分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 米紙Washington Postは12月19日、同紙のサーバが何者かに侵入され、従業員のユーザー名とパスワードが不正アクセスされたと伝えた。不正アクセスの被害に遭ったのは過去3年で少なくとも3度目だという。

 同紙によると、どの程度の情報が流出したのかは現時点で分かっていない。パスワードは暗号化された形で保存されていたが、念のため全従業員にユーザー名とパスワードの変更を指示する方針。

 不正アクセスは、同紙のネットワークを監視しているセキュリティ企業Mandiantからの通報で18日に発覚したという。ただ、新聞購読者のクレジットカード番号や住所などの情報が流出した形跡はなく、同紙の発行システムや電子メール、従業員の個人情報などが流出した形跡も見当たらないとしている。

 事実関係についてはまだ調査中だとしながらも、「今回のハッキングについて直ちに疑ったのは、中国のハッカーの仕業である可能性だった」と同紙は伝えている。その根拠として、2011年に同紙やNew York Times、Wall Street Journalといった有力紙が不正アクセスされた事件でも、中国のハッカーが関与した疑いが濃厚だったと説明した。

 今回の事件では、まず同紙の外報部が使っているサーバが侵入され、続いて他のサーバに被害が広がったという。

 米国では新聞など報道機関のネットワークが不正侵入されたり、Twitterアカウントを乗っ取られるなどの事件が繰り返し発生している。

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