三菱総研DCS、メインフレーム用バックアップ基盤を刷新 バッチ処理時間を60%短縮導入事例

三菱総研DCSは、オラクルの仮想テープ装置を活用してメインフレーム用バックアップ基盤を刷新した。これによりバッチ処理を高速化し、アウトソーシングサービスの需要増加への対応を強化した。

» 2014年02月05日 15時36分 公開
[ITmedia]

 三菱総研DCSは、オラクルの仮想テープ装置を活用してメインフレーム用バックアップ基盤を刷新した。これによりバッチ処理を高速化し、アウトソーシングサービスの需要増加への対応を強化したという。日本オラクルが2月5日に発表した。

 主に金融関連のBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)事業などを手掛ける同社は、2000の事業所に対して給与・人事サービスを展開している。このサービスの中核となる「千葉情報センター」では、2005年にオラクルの仮想テープ装置「StorageTek Virtual Storage ManagerSystem」を導入し、テープライブラリ装置と組み合わせてデータを保存してきた。

 だが運用を続けるにつれてバッチ処理で扱うデータが増え、VSMに約1日程度しか常駐させられないデータが存在するといった課題を抱えていたという。そこで今回、バックアップ基盤の刷新を決定。新たなシステムには、仮想テープ装置の最新版「StorageTek Virtual Storage ManagerSystem 5」(VSM 5)と、ディスク領域を拡張するオプション「StorageTek Virtual Library Extension」(VLE)を採用した。

 具体的には、従来のVSMを最新のVSM 5に置き換え、ディスク領域を5テラバイトから18.25テラバイトに増強、約5日間分のデータを常駐させられるようにした。またVLEの導入で、VSMからのデータアクセスを物理テープライブラリではなく、VLEのディスク領域で処理する構成とした。さらに、ホストコンピュータとVSM間の接続を高速なファイバチャネル方式であるFICONに変更した。

 これらの刷新により、アクセス頻度が高いジョブのバッチ処理時間を約60%短縮。またデータのVSM内での常駐率が大幅に向上したことで、テープ装置から直接データを読み出すリコール処理の回数が減少し、リコール処理時間を80%以上短縮できたという。

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