愛知県、プライベートクラウド基盤と遠隔バックアップシステムを構築導入事例

愛知県は、業務システムをメインフレームからプライベートクラウドに移行し、東南海地震に備えた事業継続・災害対策の体制を強化する。

» 2014年01月10日 15時29分 公開
[ITmedia]

 ネットワンシステムズは1月10日、愛知県のプライベートクラウド基盤および遠隔バックアップシステムを構築したと発表した。この環境は2013年10月から稼働している。

 愛知県は今後、メインフレームで稼働している12個の業務システムを新システムに移行し、個別のサーバで稼働している業務システムも順次移行する予定。これらの業務システムのデータは、愛知県外の異なる電力会社管轄の地区へバックアップするという。

 愛知県は従来、メインフレームを利用する中で、システムの複雑化による変化対応力の低下、運用コストの増大、管理担当者の減少による安定稼働への不安、業務部門が求めるシステム能力に対応しきれない――といった課題を抱えていた。プライベートクラウド基盤の構築を通じ、運用コストの削減、安定稼働、ベンダーロックインの排除といったメリットを見込む。従来のメインフレームは2014年3月末に廃止する予定だ。

photo 新システムの概要

 ネットワンシステムズが構築を支援したプライベートクラウド基盤は、VMware、Cisco、EMCの製品を組み合わせることで、物理サーバと仮想サーバ双方が一括設定可能となっており、障害時の迅速な復旧が期待できる。また、遠隔地へのバックアップでは、重複排除機能によってネットワーク負荷は大幅な軽減が可能となったという。

 この基盤が提供するデータ連携、ウイルス対策、印刷管理、DNSなどの機能は、愛知県の全庁が利用できる。さらにオープンソースの統合運用管理ソフトウェアの導入により、一括管理や大幅な運用自動化を実現するという。

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