究極のセキュリティ対策はカーボン紙? カード情報流出のチェーン店

クレジットカード情報の流出が発覚した飲食店チェーンが、カード表面の文字を手作業でカーボン紙に写し取るインプリンタを導入した。

» 2014年06月16日 07時00分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]
情報漏えいを明らかにしたP.F. Changl

 全米で中華料理店チェーンを展開する米P.F. Changは6月12日、一部のチェーン店で顧客が使ったクレジットカードやデビットカードの情報が盗まれていたことが分かったと発表した。同社は再発防止策としてカードの決済処理方法を切り替え、表面の文字を手作業でカーボン紙に写し取るインプリンタを導入したことを明らかにした。

 P.F. ChangのWebサイトに掲載された告知によると、カード情報の流出は米シークレットサービスからの連絡で6月10日に発覚し、外部の専門家の協力を得て調査を開始した。シークレットサービスによれば、同社傘下のチェーン店で使われたカード番号の流出が確認されたという。

 流出した原因や規模などの詳細がまだ判明せず、調査が続けられていることから、同社は再発防止策として、全米の全チェーン店全にインプリンタを配布して、カード決済を手作業で処理することにしたという。「これで引き続き安全にクレジットカードとデビットカードを使ってもらえる」としている。

 カード情報流出を巡っては、小売店などのPOS端末にマルウェアが仕掛けられ、カードの磁気ストライプに記録された情報が盗まれる事件が頻発し、セキュリティ機関などが注意を呼び掛けている。

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