POSシステムを狙うサイバー攻撃が急増――トレンドマイクロが報告

2014年第1四半期に見つかったPOSマルウェアは、2013年通期の7倍にもなっている。

» 2014年05月20日 14時23分 公開
[ITmedia]

 トレンドマイクロは5月20日、2014年第1四半期(1〜3月)のセキュリティ脅威動向を発表した。店舗などのPOSシステムからクレジットカード情報を盗み取るマルウェアが急増していると報告した。

 同社によると、2014年第1四半期に検出されたPOSを狙うマルウェアは、2013年通期(22件)の約7倍となる156件に上った。POSを狙うマルウェアは、暗号化される前に購入客の履歴やクレジットカード情報などを搾取する。米国では2013年末に約1億件の情報が流出する事件が発生し、2014年第1四半期でも4社に対する攻撃が発覚した。

POSマルウェアの検出状況(トレンドマイクロより)

 また、仮想通貨を狙う攻撃や「身代金要求ウイルス(ランサムウェア)」の脅威も拡大している。仮想通貨を狙う攻撃ではAndroid端末上で仮想通貨をマイニングさせる不正アプリが見つかり、仮想通貨を搾取してPCをロックさせ、ビットコインを要求するランサムウェアも発見された。

 ランサムウェアでは稚拙な日本語のメッセージを表示するタイプも発生。今後は精巧な日本語を使うことも予想され、注意が必要だとしている。

日本語を表示するランサムウェア(同)

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