NECがACOSメインフレームの新モデルを発表

メインフレーム「ACOSシリーズ」の新しい中型機と専用ストレージを投入する。

» 2014年10月16日 16時20分 公開
[ITmedia]
i-PX9800/S100

 NECは10月16日、メインフレーム「ACOSシリーズ」の新たな中型機「i-PX9800/S100」と専用ストレージを発表した。12月25日から出荷される。

 新製品は、同社のメインフレーム大型機で採用する「NOAH-6」プロセッサ」を搭載し、メモリミラー機能や仮想計算機機能を取り入れた。専用ストレージの「iStorage A3000/100」は2.5インチSSDを採用。装置サイズを最小で2Uに小型化し、筐体に従来機と比べて約1.5倍の約3テラバイトの容量を搭載できるようにした。キャッシュミス時のランダムアクセス時間も大幅に短縮させ、従来機比でスループット性能を約4倍に高めた。

 同社によれば、昨今のメインフレーム市場では事業継続性や耐障害性の向上、システム運用コストの低減などのニーズがこれまで以上に高いレベルで求められている。新モデルはこうしたニーズに対し、高性能なプロセッサを搭載する中型機と専用ストレージによって性能や信頼性を向上させながら、同時に消費電力や設置スペースを大幅に削減させだ。

 例えばi-PX9800/S100は、NOAH-6プロセッサと「80 PLUS Platinum」認証を得た高効率の電源を採用することで、消費電力を最大50%削減する。また、従来は2筐体で構成されていたシステムが1筐体に集約され、設置面積も最大45%削減された。

 信頼性を向上させるメモリミラー機能は、同一のデータを常に2つのメモリブロックへ書き込むことで、万一メモリの訂正不可障害が起きても、業務を継続させる。仮想計算機機能は開発業務システムを仮想環境で運用し、本番システムと分離することができる。

 同製品のOSには、大型機と同じ「ACOS-4/XA」が搭載され、メインフレームの保有する基幹データとビッグデータ処理を行うオープンシステムとの連携機能も強化されている。

 i-PX9800/S100の利用価格は、ストレージ、仮想テープを含む最小システム構成で月額195万円(税別)からとなっている。

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