豊島区、「群衆行動解析技術」を用いた総合防災システムを構築へ

防災カメラで撮影された群衆映像から混雑状況の把握・異変検知を行うNECの技術を用いた世界初のシステムを構築するという。

» 2015年03月11日 06時00分 公開
[ITmedia]

 東京都豊島区は、NECの「群衆行動解析技術」を用いたシステム「豊島区総合防災システム」を5月までに構築し、6月から本格運用するという。NECが3月10日に発表した。

 総合防災システムに使われる群衆行動解析技術は、防災カメラで撮影した群衆映像から混雑状況の把握・異変検知し、異変につながる「群衆全体の動きの変化」を、個人を特定することなく解析する。混雑度を高精度に推定することで、異常混雑や滞留者の流れの異常などを把握する仕組みだ。

群衆行動解析システムのサンプル画面

 豊島区では、1日約259万人の利用者を有する池袋駅をはじめとする主要駅周辺、幹線道路、救援センターに51台の防災カメラを設置する。これらのカメラ映像を5月に竣工する新庁舎の災害対策センターで収集し、災害時には区民による通報情報などとともに一元的に管理する。

 収集した災害情報は地図画面上で視覚的に分かりやすく表示され、災害対応に伴う意思決定を迅速化し、区民への早期の情報発信につなげることが可能となるという。

関連キーワード

防災 | NEC(日本電気) | 画像認識


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ