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» 2015年03月17日 16時00分 UPDATE

県教育委員会が率先した教育ICT導入の好例 熊本県×Lyncの場合 (1/2)

熊本県教育委員会が、県全域の小学校、中学校、県立高校など計480校にテレビ会議システム「Lync Server」を導入。学校間で交流学習、合同打ち合わせ、教職員の研修や会議などのほか、遠隔地や離島の小規模な学校の勉強や活動に役立て、効果を上げている。

[ふじいりょう,ITmedia]

 政令指定都市の熊本市、日本第2位のカルデラを持つ阿蘇山、有明海に浮かぶ天草諸島に、人吉盆地を中心とした球磨地方など、面積7404.89平方キロメートルにおよぶ熊本県。ご当地キャラクター”くまもん”の活躍などで観光需要に注目が集まっているが、人口は2000年を境に減少しており、国全体での少子化傾向により児童生徒数も減っている。

 そんな中で熊本県は、各自治体が協力して、授業や児童生徒の活動を活発にする目的で、複数の学校での交流合宿や地域と連携した取り組みを盛んに行っている。

photo 熊本県のWebサイト

 熊本県教育委員会は「21世紀にふさわしい学び・学校を創造する」ことを目指した「未来の学校」創造プロジェクトを推進する。情報教育の推進、授業でのICT活用、校務の情報化の実現に向けて、県市町村立学校へのICT環境を整備し、最近はWindows 8.1タブレットや電子黒板、デジタル教科書などを積極的に授業に活用している。じわじわと指導力や学力の向上などにつながっているという。

 このうち、本校と分校をつなぐ授業や公務に活用するため、テレビ会議システムも従来から取り入れていた。2014年1月、サーバ入れ替えを機に、このシステムの刷新を検討することにした。それはなぜか。

 「山間部や離島などで(あるいは過疎化により)小規模な学校が増えてきています。これらの学校での勉強やさまざまな活動を、どう活発化させかを深く考えていく必要があります。2つの学校間をつなぐだけでなく、全県の学校で利用できる環境も整え、学校間の交流授業や全県での会議や研修など“さまざまな目的で利用できるシステム”にしたいと考えました」(熊本県教育庁首席審議員兼教育政策課長 能登哲也氏/出典・マイクロソフトWebサイト)

 導入にあたってポイントにしたのは、高機能で、操作が簡単なこと。熊本県教育庁教育政策課指導主事の山本朋弘氏によると「接続手順が容易で、とにかく教職員が分かりやすく扱えるインタフェースであることが重要」(同上)といい、初めての人でもスムーズに使えることが求められた。これまでのシステムはやや扱いが難しく、結果として使用範囲が限られてしまっていた。

 選定の結果、県全域の小学校281校(分校含む)、中学校127校、県立高校55校、特別支援学校17校の計480校で、テレビ会議が行える環境を整備すべく「Lync Server 2010」の導入を決めた。

 また、英語や音楽などの授業でも活用するならば、聞き取りやすいクリアな音声でやりとりできなければ効果は大きく薄れる。Lync Serverに適したマイクスピーカーシステムとしてヤマハ「YVC-1000」も一緒に導入した。YVC-1000は、多人数の中から“話している人”を検出し、発信者の声をクリアに伝える技術が備わっている。テレビ会議などの場面でも役立っているという。

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