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» 2015年05月20日 09時00分 UPDATE

中小企業のIT投資、失敗を防ぐために知っておきたいこと (1/2)

限られたコストだから失敗は許されない――。中小企業のIT投資は、予算やリソースが制限される中で結果を出さなければならず、難しい選択を迫られることも多い。いつ、どんなタイミングでどのような投資をすれば上手くいくのか。デルの中小向け営業チームを率いる原田氏に聞いた。

[末岡洋子,ITmedia]
Photo デルの執行役員で中小企業向け営業部隊を率いる原田洋次氏

 経済成長のエンジン役を担う中堅中小企業にとって、いつ、どんなタイミングでIT投資を行うかは重要な問題だ。限られたコストで導入を成功させなければならないという点では、大企業より難しい選択を迫られることもあるだろう。

 中小企業がIT投資を成功させるためのポイントはどこなのか――。この市場に強いソリューションプロバイダー、デルの執行役員でビジネス&コンシューマー営業統轄本部ジェネラルマネージャーを務める原田洋次氏に聞いた。

中小企業のトレンドは「OSマイグレーション」「セキュリティ」「仮想化とクラウド」

 経済産業省の定義(製造業で従業員300人以下など)によると、日本の中小企業は「約380万社にのぼるという。規模も業種も業態もさまざまなこの市場の特徴について原田氏は、「良くも悪くもインパクトが速く出る市場」と分析。2015年の投資トレンドについては、7月15日にサポートの終了が決まっているWindows Server 2003のマイグレーションに加え、「セキュリティ」と「仮想化/クラウド」を挙げる。

 中でもセキュリティについては、投資マインドに大きな変化が見られるという。これまでは後回しにされがちだったが、国内外でハッキングやデータ漏洩などの事件が頻発し、メディアを賑わせたことから、「ここ1〜2年で急速に意識改革が進んだ」と原田氏は説明する。

 「企業のIT投資はコスト削減に主眼が置かれることが多く、効率化につながるものしか承認されない傾向が見られる。ただ、リスクの軽減や将来の効率アップにつながるIT投資も重視されはじめており、2015年はセキュリティを“実際の課題として”相談するケースが増え、導入に至るケースも増えている」(原田氏)

 仮想化とクラウドは、実装やメンテナンスの手間とコストを軽減でき、スケールメリットも得られることから、中小企業でも注目され始めていると原田氏。「仮想化はどのレベルの市場でも常識的なキーワードになってきた」というのが同氏の見方だ。

IT投資を成功させるポイントは

 こうした市場のトレンドを、いつ、どのように、どんなタイミングで取り入れたらいいか――。それが、IT投資の難しいところだ。特に中小企業は、予算やリソースが限られているため、その見極めが重要になる。

 そんな中小企業のIT投資のヒントになりそうなのが、デルのアプローチ。ポイントは“企業の成長に合わせた”提案を行うことだ。原田氏はデルが中小企業に強い理由として、“オープンなアーキテクチャに基づく製品を提供していること”と“高い拡張性を備えていること”を挙げる。

 “オープンなアーキテクチャに基づく製品”というのは、デルが自社製品に業界標準の技術を全面的に採用していることを意味する。こうしたオープンな仕様を採用することで、既存の環境に新たな技術を追加しやすくしているのが強みというわけだ。「デル以外のベンダーの技術やソリューションを後から切り貼りできる」(原田氏)のは、環境の全面刷新が難しい中小企業にとって魅力的に映るだろう。「新しい技術を容易に追加できるため、自社固有のニーズにあったシステムを低コストで構築できる」(同)

 “高い拡張性”は、この先の事業成長のスピードが読めなくても、柔軟にシステムを拡大、縮小できることを指す。クラウド環境を利用すればこのメリットは増し、「安価に、迅速に、安全にシステムの拡張ができる」(同)という。

 中小市場では、このような柔軟性が重要な課題になっている。中小企業は大企業と比べてIT投資の予算が制限されていることから、部署を限定した小さな規模でシステム導入を始めるケースも多い。しかし、例えばゲームアプリを提供するベンチャー企業では、開発したゲームやアプリが一気に広まるようなこともあり、柔軟なシステムを求める声が高まっているという。

 数万人だったユーザーが百万単位にふくれあがり、あわてて対応したものの、2〜3カ月もするとブームが一段落してしまった――。例えばこんなケースでは「固定費で投資すると、ブームが去った後に(容量が)余ってしまい、リスクを抱えることになる。どの程度まで投資すべきかの判断が難しい」と原田氏は指摘。こうした案件があった場合、デルは、“柔軟性のあるシステムで先を読みながら対応する”システム構成を提案できるという。そして、これを実現する技術土台として、“オープンアーキテクチャ”と“拡張性”があるというわけだ。

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