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» 2015年07月06日 07時00分 UPDATE

即席!3分で分かるITトレンド:毎週3分、情シスドリル コレ1枚で分かるクラウドコンピューティングのビジネスモデル

クラウドコンピューティングをビジネスモデルとして捉えてみると、「システム資源の共同購買」の仕組みと、それを容易に利用できるようにするための「サービス化」の仕組みの組合せと考えられる。

[斎藤昌義(ネットコマース株式会社),ITmedia]

この連載は

 カップ麺を待つ間に、電車の待ち時間に、歯磨きしている間に“いまさら聞けない”ITトレンドが分かっちゃう! 今さら聞けないITの最新トレンドやビジネス戦略を、体系的に整理して分かりやすく解説する連載です。「この用語、案外、分かっているようで分かっていないかも」「IT用語を現場の社員にもっと分かりやすく説明できるようになりたい」――。情シスのみなさんのこんな課題を解決します。


 クラウドコンピューティングをビジネスモデルとして捉えてみると、「システム資源の共同購買」の仕組みと、それを容易に利用できるようにするための「サービス化」の仕組みの組合せと考えられる。

Photo コレ1枚で分かるクラウドコンピューティングのビジネスモデル

「共同購買」と「サービス化」でできること

「システム資源の共同購買」とは、1社あるいは1つの組織でシステム資源を調達するのではなく、共同で大量に購入して調達コストを下げるとともに、共用することで、設備や運用管理のコストを低減しようという方策だ。これにより、システム機器類の徹底した標準化を進め、低コストでの調達に加えて、運用管理の負担低減も図れる。

 例えば、AWS(Amazon Web Services)の場合、数百万台ものサーバを保有しているといわれているが、サーバの故障や老朽化に伴う入れ替えや追加、増設を考えると、年間十数万台から数十万台のサーバを購入しているのではないかと考えられる。世界におけるサーバの年間出荷台数が1000万台程度であることからみても、その多さは驚異的といえるだろう。この場合、当然、市販品を購入するのではなく、ODM(Original Design Manufacturing)による調達となることから、量産効果が期待でき、さらに低コストでの調達を実現している。

 また、多くの企業との共同利用となることから、負荷の分散や平準化が期待できる。そのため、企業が個別に調達する場合に比べ、調達台数の抑制が期待でき、低コスト化にも貢献すると考えられる。

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 一方、「サービス化」は、このシステム資源をサービスとして利用できる仕組みのこと。これは、物理的な作業を伴わず、ソフトウェアの設定だけでシステム資源の調達や構成変更を可能にしている。それを支えているのは、SDI(Software-Defined Inftastracture)の技術だ。なお、SDIについては「コレ1枚で分かる『SDI』」を参考にしていだきたい。

 この仕組みにより、運用や調達の自動化・自律化を実現し、必要な時に必要なリソースをオンデマンドで調達できるようになっている。さらに、従量課金により使った分だけの支払いとなることから、システム資源調達における初期投資リスクを回避することができる。

 クラウドコンピューティングは、このような「システム資源の共同購買」と「サービス化」によって、低コストでのシステム資源の調達を実現し、変更への俊敏な対応力を獲得し、さらに需要の変動にも即応できるスケーラビリティを確保している。

著者プロフィール:斎藤昌義

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 日本IBMで営業として大手電気・電子製造業の顧客を担当。1995年に日本IBMを退職し、次代のITビジネス開発と人材育成を支援するネットコマースを設立。代表取締役に就任し、現在に至る。詳しいプロフィールはこちら。最新テクノロジーやビジネスの動向をまとめたプレゼンテーションデータをロイヤリティフリーで提供する「ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA」はこちら


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