富山の北日本放送、局内SDN化で運用工数を半減

北日本放送が社内ネットワークのコア部分をSDNで構築し、運用の効率化や既存ネットワークとのスムーズな共存を実現した。

» 2016年06月08日 07時00分 公開
[ITmedia]
北日本放送のWebサイト

 富山県でテレビとラジオ放送事業を展開する北日本放送がSDN(Software-Defined Networking)ソリューションを採用し、コアネットワークを更新した。これを構築したNECが6月7日に発表した。

 北日本放送ではネットワークの追加や変更などの作業を1人の担当者が行っているといい、運用管理での負担の軽減が課題となっていた。今回の更新で運用工数が半減されたという。

 同局が採用したNECのSDNソリューションは、GUIで論理的に独立した仮想ネットワーク(Virtual Tenant Network=VTN)を設定でき、物理的・論理的なネットワーク構成を可視化できる。北日本放送は運用ツールとして「WebSAM NetvisorPro V」を導入し、ネットワークセグメントごとの通信量などをグラフ化し、利用状況を把握してネットワーク運用に活用している。

ネットワーク構成イメージ(出典:NEC)

 構築では既存のネットワーク機器を入れ替えずに共存させてることコストを抑え、スモールスタートにした。更新されたコアネットワークは将来、通信量が増大した場合に、機器を追加するだけでネットワークを拡張でき、性能要求に合わせて容易にスケールアウトできるようになっている。SDNソリューションの導入で伝送性能も向上しており、ネットワーク帯域の圧迫による通信の遅延リスクも低減されていう。

 またIP化と電話用のVTNも設定して、従来は別配線だった電話ネットワークを物理的に今回のネットワークへ統合、電話専用ネットワークを廃止してコストを削減した。

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