年末調整でマイナンバー利用が本格化、NECがサービス拡充

企業でのマイナンバー制度への対応を支援する「企業向けマイナンバーソリューション」を強化し、BPOサービスとコンサルティングサービスを拡充する。

» 2016年06月27日 13時39分 公開
[ITmedia]

 NECは6月27日、2015年2月から提供している「企業向けマイナンバーソリューション」を拡充し、新たに4種のサービスを製品化して提供を開始すると発表した。

 新サービスは、マイナンバーの収集・管理を代行するマイナンバー対応BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービス2種類と、マイナンバー制度対応時の課題分析などを行うコンサルティングサービス2種類の計4種類。

 BPOサービスでは、「マイナンバー収集代行サービス(随時収集)」と「マイナンバーBPO端末固定接続サービス」が提供される。収集代行サービスは、マイナンバー収集依頼を毎営業日で受け付け、収集依頼日から最短5営業日目に対象者のマイナンバーを利用できるようにする。端末固定接続サービスでは、NECが提供する閉域型VPNサービスを利用して、あらかじめ指定したPCのみにマイナンバーのダウンロードなどを行う専用ポータルサイトへ接続できるようにする。

 収集代行サービスの受付に、スマートフォンのマイナンバー収集アプリを利用し、パートやアルバイトの多い小売業やサービス業、人材の出入りの頻度が高い企業などにおいても、日々の入社に対応した迅速なマイナンバーの収集・管理が可能にする。

 コンサルティングサービスでは、「マイナンバー監査支援サービス」と「マイナンバー簡易アセスメントサービス(BPO対応版)」を提供する。監査支援は、マイナンバー制度対応に関する業務内容や各種規定の妥当性を公式な監査手順に基づき確認する。また簡易アセスメントでは、マイナンバー対応BPOサービスの利用における課題を調査・分析し最短3週間で改善案を提案する。

 2016年1月に施行開始されたマイナンバー制度は今後、年末調整業務からマイナンバー利用が本格化すると見込まれている。しかし多くの企業では、「マイナンバー収集の正確さとスピード」「運用およびシステム上のセキュリティ確保」に不安を感じているケースが多い。自社でまかなう部分を減らし、アウトソーシングによって効率化を図ろうという動きも目立ち始めた。NECの今回の新サービスもこうしたニーズを背景に開発されたものとみられる。

新サービスの概要(出典:NEC)

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