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» 2017年03月25日 08時00分 UPDATE

Microsoft Focus:名称刷新、「Microsoft Inspire」でパートナー戦略はどう変わる? (1/2)

ワールドワイドのパートナー向けカンファレンス「Microsoft Worldwide Partner Conference(WPC)」が「Microsoft Inspire」に変更された。パートナーとともに“刺激し合う(インスパイア)”イベントを通して、新しいソリューションの創出を目指すMicrosoftのパートナー戦略とは?

[大河原克行,ITmedia]

ともに“インスパイア”し合うカンファレンスへ

 米Microsoftが、毎年夏に開催しているパートナー向けカンファレンス「Microsoft Worldwide Partner Conference(WPC)」の名称が変更された。新たな名称は「Microsoft Inspire」。2017年は7月9日〜13日まで、米ワシントンD.C.で開催される。

 新たな名称に込められた意味は、Microsoftとパートナーがともに刺激を与え合う(インスパイア)イベントにするというものだ。これまでは、Microsoftからの一方的な情報提供という側面が強かったが、イベントを通じてパートナーからも積極的な情報発信を行う場にしたいといった狙いもありそうだ。

 実際、「WPC 2016」では、GEのジェフリー・イメルトCEOが登壇して、米Microsoftのサティア・ナデラCEOと対談。ユーザーの立場であったGEが「Predix」を「Microsoft Azure」上で提供すると発表し、Microsoftのパートナーとしても展開することを表明した。

ALTALT 2016年のMicrosoft Worldwide Partner Conference 2016」(WPC 2016)はカナダ オンタリオ州トロントで開催された
ALTALT 「WPC 2016」の基調講演に登壇した米Microsoftのサティア・ナデラCEO(左) / GEのジェフリー・イメルトCEOも登壇(右)

 GEのようにカスタマーがパートナーとなる「パスタマー」(カスタマーとパートナーを組み合わせた造語)の増加に向けた動きが見られ、新たな名称の下でパスタマーからの情報発信が増加するイベントになりそうだ。

 WPC 2016ではそれ以外にも、各セッションの前に各国のソリューションパートナーがステージに登壇して、自らの取り組みを示すシーンが見られた。Microsoft Inspireでは、こうした内容がさらに増えることになりそうだ。

Photo 「WPC 2016」の会場では「WPC 2017」と告知されていたが、名称が変更になった

パートナー向け戦略・支援策のイノベーションを推進する動きが

 新たな名称に変更した理由は、幾つか考えられる。

 1つは、「WPC 2016」の開催直前に営業とマーケティングを統括してきたCOOのケビン・ターナー氏が突然の退任を発表したこと。前CEOのスティーブ・バルマー氏の時代から11年間に渡ってパートナー戦略をリードしてきた人物の退任は、サティア・ナデラCEO体制でのMicrosoftの変化を象徴する動きの1つともいえた。

 結果として「WPC 2016」にはターナー氏は参加しなかったが、ターナー氏時代の内容を基本的には踏襲していた。この意味では、2017年のMicrosoft Inspireは名実ともに新たな時代のパートナーイベントになるといえるだろう。

 また、クラウドファーストを打ち出すMicrosoftにとって、パートナー戦略は、従来型のライセンスモデルから、クラウド時代のサブスクリピションモデルへと移行し、パートナー支援策が変化しはじめていることが挙げられる。

 さらに、GEのように、顧客が運用している自社のオンプレミスの資産を、Microsoftのクラウド上に展開して外販するといった動きが増加していることも、クラウド時代のパートナーとの新たな関係で、それに向けて内容の変化が求めれられていたともいえよう。

 そして、こうした動きに呼応するように、Microsoftのパートナー向け組織体制が変化しはじめていることも、新たなパートナーカンファレンスの形と連携したものになっているといえる。

 米本社では、大手システムインテグレーターを担当していたソリューションエンタープライズパートナーグループと、中堅・中小規模のパートナーを担当するスモール・ミディアム・ソリューション&パートナーを統合。ジャドソン・アルソフエグゼクティブバイスプレジデントがこれを統括する形とした。

 パートナー向けプログラムは既に一本化されており、全てのパートナーを1つの組織で担当することは、よりスピード感を持った支援体制の確立などにつながるといえるだろう。

 現時点では、日本における組織の統合は行われていないが、新年度が始まる2017年7月以降にどんな体制になるのかが注目される。

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