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» 2017年06月21日 16時00分 UPDATE

宅配BOXにブロックチェーン パルコらが共同実証実験

パルコなどが、「カエルパルコ」の商品を受け取る実証実験を実施。ブロックチェーン上に荷物の納入記録と施錠要求を記録することで、安心・安全な取引を実現するのが狙いだ。

[金澤雅子,ITmedia]

 宅配BOXにブロックチェーン技術を使い、安心・安全な取引を――。GMOインターネット、GMOグローバルサイン、セゾン情報システムズがパルコと共同で、ブロックチェーンとIoTを活用した宅配ボックスと、Web通販サイト「カエルパルコ」を連携する実証実験を実施した。

 この宅配ボックスは、PaaS型ブロックチェーンプラットフォーム基盤、「Z.com Cloud ブロックチェーン」上に、あらかじめ設定した条件を満たすと契約に沿ったプログラムを自動で実行する環境を実装したもの。配送業者が宅配ボックスに荷物を入れると、ブロックチェーン上に納入記録と施錠要求が行われる。利用者がスマートフォンを通じてブロックチェーン上に解錠を要求すると宅配ボックスの鍵が開き、荷物の受け取りが記録される。

 ブロックチェーン上に情報を記録するメリットは、特定の配送業者に縛られることなく、誰がいつボックスを開閉し、何を受け取ったのかといったことを、半永久的に証明し保証できる点にある。これらの情報は、改ざんできない状態で記録されるため、一度施錠された宅配ボックスは、施錠時に指定した本人しか開けることができない仕組みを実現する。

 また、宅配ボックスに搭載された荷物のセンシングや受け取りのオペレーション、メール通知などの機能を使うことで、誤配送や盗難による荷物の紛失を防ぎ、対面取引と同レベルの配送品質を実現できるという。

 さらに、購入者の荷物の受け取り(配達完了)をもって購入代金を販売者に送金するエスクロー機能を活用すれば、荷物の受け取りとともに決済することが可能になり、不在時でも代金引換荷物の再配達の必要がなくなる。これにより、配送の効率化と利用者のさらなる利便性向上が図れるという。

Photo 「本人のみ受け取り可能な宅配ボックス」と「カエルパルコ」の連携イメージ

 今回の実証実験では、カエルパルコの商品を同宅配ボックスで受け取る想定で、「利用者登録・本人認証」「トレーサビリティー」「スマートコントラクトによる取引の自動執行」「データ連係」などの稼働検証やデータ連係を確認した。

 利用者登録、本人認証は、メールアドレスなどの個人とひも付く情報と、個人のスマートフォンに割り振られるユニークな鍵情報をひも付けて行うことで、なりすましによる商品受け取りを防止できる。

 トレーサビリティーは、宅配ボックス内に設置した赤外線センサーによる荷物のセンシングによって実現。荷物の納入確認ができるほか、荷物がない状態での利用者本人の受け取り操作を取引完了の条件とすることで、荷物の確実な受け渡しを可能にする。

 また、宅配ボックスを仲介役に、荷物の受け取りを条件として自動で取引を実行するスマートコントラクトを利用することで、当事者間のみの取引を実現し、取引の安全性と汎用(はんよう)性を担保できる。

 さらに、宅配ボックスに搭載されている「HULFT IoT」で利用者情報を連携することで、セキュアなデータ連係が可能になり、課金・決済等のサービスと連携したビジネスにも対応できるとしている。

 今回の実験結果を踏まえ、9月頃には池袋近辺の施設に同宅配ボックスを設置し、施設の利用者が「カエルパルコ」経由で池袋パルコのショップから購入した商品を実際に受け取る実験を計画している。

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