深刻化する一方のサイバー攻撃は防げるのか 最新の対抗手段とはITmedia エンタープライズ セキュリティセミナー(1/4 ページ)

ITmedia エンタープライズが、2017年11月に開催した「ITmedia エンタープライズ セキュリティセミナー」で、セキュリティベンダー各社が最新のインシデント対応ソリューションを紹介した。

» 2018年04月20日 07時00分 公開
[タンクフルITmedia]

 ITmedia エンタープライズが、2017年11月に開催した「ITmedia エンタープライズ セキュリティセミナー」では、ジュニパーネットワークス、日立ソリューションズ、カスペルスキー、エントラストジャパン、ラック、アカマイが自社の最新セキュリティソリューションを紹介した。

ネットワーク全体を自動的に守る――ジュニパーネットワークス

Photo ジュニパーネットワークス 技術統括本部 エンタープライズ技術第二本部 SEテック リード 鈴木成明氏

 ルーターの専業メーカーとして起業したジュニパーネットワークスは、現在ではネットワーク全体を構成するハードウェアやソフトウェアを手掛ける総合ネットワークベンダーとして知られている。同社の技術統括本部 エンタープライズ技術第二本部 SEテック リードの鈴木成明氏は、ネットワーク上での防御対策をテーマに講演を行った。

 攻撃する側が圧倒的に優位な現状では、PCにインストールするセキュリティソフトやエンドポイント保護などの機能では防ぎきれない脅威も少なくない。そこで注目されるのが、ネットワーク上での防御対策だ。

 鈴木氏は、同社が提供する「Software-Defined Secure Network」(SDSN)を導入すると、「セキュリティの脅威を自動的に検出し排除できる」と優位性を説明した。例えば、自社のネットワーク内にウイルスに感染したPCがあれば、それをネットワークから除外できる。

Photo 「Software-Defined Secure Network(SDSN)」は、ネットワーク全体で脅威に対応する

 さらに、このSDSNはIoTの導入シーンでも有効に機能するという。IoT機器は、一般的なPCのようなCPUパワーを持たないため、機器上に防御ソフトを導入できず、セキュリティの穴になる危険性が高い。しかし、「ネットワーク上で脅威を検出するSDSNであれば、IoT機器にセキュリティ対策用のリソースは不要となる」(鈴木氏)という。

 講演では、SDSNの仕組みと防御の流れも紹介された。SDSNでは、脅威の検知からデバイスの隔離までを自動で行う。鈴木氏は、同社が提供するクラウド型のマルウェア防御サービス「Sky ATP」(Advanced Threat Prevention)を連携させると、より強固なセキュリティが実現できると説明した。

Photo 日立ソリューションズ 郷家彩氏

 鈴木氏の講演の後には、日立ソリューションズの郷家彩氏が登壇。ジュニパーネットワークスと日立ソリューションズが連携することで実現できる価値について説明した。

 郷家氏は、同社がジュニパーネットワークスの製品を扱って2018年で20年になることを紹介。「これまで多くの製品を扱い、過去から現在に至るまで多くの製品に関するナレッジを蓄積したため、特定の機器や機能に関するリプレースに際しても的確な対応ができる」と日立ソリューションズの優位性を示した。

 郷家氏によれば、日立ソリューションズは、クラウドサービスの導入などで多彩なノウハウを持つという。ネットワークの遅延やアプリケーション内の帯域制御などの技術面はもとより、多数拠点への導入における配送や作業にかかるコスト対策などにも「さまざまなソリューション提供の実績がある」と語った。

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