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» 2008年09月05日 12時00分 UPDATE

5分で絶対に分かる:5分で絶対に分かるITアーキテクト (3/6)

[岩崎浩文(株式会社豆蔵 BS事業部 エンタープライズビジネスグループ ),@IT]

2分 − ITアーキテクトに必要な技術

 さて、ITアーキテクトはどんな技術を身に付けている人材なのでしょうか? 前述のITスキル標準では、ITアーキテクトが持つべきスキル項目として、次の11を挙げています。

【アーキテクチャ設計】 要件の分析・定義から設計指針を導き出し、課題分析や評価を行うスキル。

【設計技法】 データモデリングから、アプリケーション、インフラストラクチャまでの設計を行うスキル。案件に合った方法論を取捨選択できることが必要です。

【標準化と再利用】 開発標準を定義し、既存資産の再利用・新規再利用資産の開発を行うスキル。品質の高いシステムを構築するために求められる能力です。

【コンサルティング技法の活用】 分析ツールやモデルに関する技術を持ち、コンサルティング活用を行うスキル。案件に合ったコンサルティング技法や成果物を取捨選択できることが求められます。

【知的資産管理活用】 各所に点在する知的資産を統合管理し、活用するスキル。プロジェクトで発生する知的成果物もマネジメントすることが求められます。

【テクノロジ】 IT業界動向や技術動向、各種標準を的確に把握し、実際の案件に適用するスキル。ソリューションを構成する各技術について、将来性なども加味して提言が行えなければなりません。

【インダストリ(ビジネス)】 関連する業界の動向、その業界(分野)のアプリケーションを把握し、業界標準を理解して、実際の案件に適用するスキル。対象としている業界に対する深い理解が必要です。

【プロジェクトマネジメント】 プロジェクトのスコープ(範囲)・スケジュール・お金・品質・要員・リスク・調達などをマネジメントするスキル、およびそれらを統合してマネジメントするスキル。ITSSではITアーキテクト職種に並んで、プロジェクトマネジメント職種が設定されていますが、ITアーキテクトにもプロジェクトを成功に導くスキルが求められます。

【リーダーシップ】 技術分野に関する知見を生かして、目的達成に関係者を導くことのできるスキル。ITアーキテクトはプロジェクトに参加するプロジェクトオーナーやさまざまなエンジニアに対して、技術面では指導的な役割を担うことになるため、人々を引っ張っていく能力が求められます。

【コミュニケーション】 利害関係者と意思疎通し、情報を収集・整理・周知するスキル。ITアーキテクトは顧客の要望を聞き、構想したアーキテクチャを顧客とエンジニアに説明・理解してもらわなければなりません。考えたことを適切に表現・伝達する能力が必要です。

【ネゴシエーション】 アーキテクチャに関して利害関係者と交渉し、合意を形成するスキル。大規模なシステムでは複数のユーザーから相反する要求が出されたり、プロジェクト推進上の要件とシステム品質上の要件がトレードオフの関係になったりということが発生します。関係者の利害を調整するため、技術的な折衝を行う能力が求められます。


 ITアーキテクトは、これらのスキルについて熟練が要求されます。これだけでも大変に要求レベルの高い職種だということが分かるでしょう。

ALT 図2 ITアーキテクトに必要な技術

 しかし、上記の11項目は基礎的な共通スキルなのです。ITSSでは、さらにITアーキテクトが活躍する専門分野ごとの固有スキルを身に付けることを求めています。次のページを見てみましょう。

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