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» 2008年09月05日 12時00分 UPDATE

5分で絶対に分かる:5分で絶対に分かるITアーキテクト (6/6)

[岩崎浩文(株式会社豆蔵 BS事業部 エンタープライズビジネスグループ ),@IT]
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5分 − ITアーキテクトは建築家

 ITアーキテクトの“アーキテクト”とは、建設業界のアーキテクト(建築士、建築家)に由来します。アーキテクトは「アーキテクチャを作る人」ですが、建設分野の専門用語であるアーキテクチャは「建築」「建築様式」「建築技術」「構造」「設計思想」などを意味します。

 日本の建築士は、建築士法による国家資格です。建築物を作るために「設計」を行い、実際の工事が設計図どおりに施工されたかどうかを「工事監理」するのは、建築士資格がなければなりません。つまり、依頼主(顧客)が求める機能を具体的な設計に落とし込み、その実現に責任を負う技術者が建築士であるといえます。ITアーキテクトも建設業における建築士と同様、ITシステム全体の構造や様式を定める設計者である、と説明すると分かりやすいでしょうか。

 また、建築界では建築士とは異なる意味で“建築家”という表現を使う場合があるようです。日本の建築士は建築物の設計・監理をする人ばかりではなく、建築会社に在籍して施工管理を担当する人も含まれています。

 これに対して欧米では建築物の設計と施工は完全に分離され、設計・監理を担うアーキテクトは医師や弁護士と同様、高い倫理性・公益性が求められるプロフェッションとして位置付けられています。こうした欧米型アーキテクトに相当する職能人を“建築家”と区別することがあるようです。

関連リンク
建築家とはどんな職業?(社団法人 日本建築家協会)

 IT業界の場合、建築業界以上に設計と実装が分化しておらず、法制上や契約管理・業界体質的にも未成熟な状態にあります。契約や仕様があいまいな状態で開発を始めてしまい、システムが完成してからトラブルに発展するケースも残念ながら多いのです。

 しかし──というよりも、であればこそ今後、設計と実装の分離という社会的要請は強まるでしょう。この観点からも大規模な投資が行われるシステム開発現場における「建築家」として、ITアーキテクトはますます必要とされる、重要な職種だといえるでしょう。

ALT 図5 実装作業から独立したITアーキテクトは、社会的要請
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