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3.5型液晶を搭載した低価格ポータブルAVプレーヤー「Arex PocketMX typeP」レビュー(1/2 ページ)

» 2004年06月21日 12時51分 公開
[浅井研二,ITmedia]
Photo Arex PocketMX typePではカバーやスタンドが本体と一体化しており、状況に応じて利用可能

 単3乾電池で駆動する破格のポータブルAVプレーヤー「Arex PocketMX」に上位機種、「Arex PocketMX typeP」が登場した。これにともない、従来機種は“typeH”と呼ばれることになるようだ。103(幅)×94(高さ)×22.4(奥行き)ミリ、重さは200グラムという本体に、3.5インチとより大きなサイズの液晶画面を搭載、バッテリーにはリチウムイオン充電池(3.7V、2200mAh)を採用している。また、使用しないときには液晶面を保護し、使用時には日除けとなる画面カバー、および、立てた状態でビデオ観賞したい場合に利用可能なスタンドも本体に一体化されている。少し前の小型液晶TVで見かけたようなスタイルだ。記録メディアはSD/MMCカード。

Photo リチウムイオン充電池は交換可能。また、本体裏面にはスピーカー(モノラル)やホールドスイッチがある

外見・内容ともに充実したが、操作性にやや難あり

 本体の形状は単純な箱型ではなく、少しカーブがつけられ、最上部には円筒形バッテリーが装着されている(交換可能)。メタリックブルーで塗装された表面質感は上々で、ボタンやスタンドの部分だけシルバーなのも、いいアクセントだ。液晶画面の上には電源と充電のインジケーター、および、「電源」と「再生/一時停止」ボタン、右側面にはヘッドホン端子のほか、「早送り」「早戻し」「停止」「+」「−」(音量)ボタン、左側面には電源端子とSD/MMCカードスロットに加え、スライド式の「機能スイッチ」が配されている。

Photo 右側面にはヘッドホン端子のほか、カーソル移動も兼ねる「早送り」「早戻し」や「停止」「+」「−」(音量)ボタンがある
Photo 左側面には電源端子のほか、機能を切り替えるスライドスイッチとSDカードスロット

 電源スイッチをしばらく押し、電源を投入すると、ファイルブラウズ画面となる。タイトルにMOVIEと書かれているので、ビデオ再生モードのようだが、ファイル選択以外のメニューは見当たらない。それもそのはず、Arex PocketMX typePでは「機能スイッチ」をスライドさせて、「MOVIE」「MUSIC」「PHOTO」「FUNCTION(設定画面)」の4つのモードを切り替えるようになっている。

 さらに、ファイル選択や設定メニューの操作も少々変わっている。上下へのカーソルの移動は右側面の「早送り」「早戻し」、決定は前面の「再生/一時停止」、中止は右側面の「停止」ボタンを使うのだ。感覚的には理解しやすいのだが、カーソル移動や中止は右側面に配置されたボタンを使うのに、決定だけが前面のボタンを利用するのは、操作の流れがあまりスムーズとは思えない。また、MUSICモードでは「早送り」「早戻し」は長押しでは、その名称どおりの動作をするが(ちなみに、早送り/早戻し時は音は出ないので、時間表示を見て加減する)、1回押すだけのスキップ操作では、画面との関係で「早送り」は上、「早戻し」は下へのカーソル移動となり、それぞれ1曲前へ、1曲次へという操作が実行されるのは、ちょっとややこしい。

映像は及第点があげられるが、音声の質が……

 3.5インチ液晶画面は、携帯機器としては十分な大きさを確保している。このサイズであれば、「映像がなんとか観られる」のではなく「映像を楽しめる」レベルだ。ただし、解像度はやや粗い印象。机の上に置いて少し離れて眺めるなら問題ないが、手持ちで観賞するとドット(というか液晶の格子)が気になる。

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