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» 2004年07月23日 13時59分 UPDATE

WIRELESS JAPAN 2004 Photo Report地味だけど面白そうな製品を物色してきました

FTTH時代のラスト10メートル問題を解決する光無線システム、白物家電もDVDレコーダーも簡単接続できるパソコン用ソフト、そして、話題のFeliCa携帯を使った新ビジネスを紹介。

[ITmedia]

 「WIRELESS JAPAN 2004」の展示会場は、最新の携帯電話がいっぱい。そしてキャンギャルのお姉さんたちもいっぱいだ。しかし一方で、見た目は地味でもユニークな製品も多く展示されている。

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 今回は、FTTH時代のラスト10メートル問題を解決する光無線システム、白物家電もDVDレコーダーも簡単接続できるパソコン用のソフト、そして、話題のFeliCa携帯を使った新ビジネスを紹介したい。

FTTHのラスト10メートルに“光無線”

 次はブロードバンドの話題だ。浜松ホトニクスブースでは、「FTTH時代のラスト10メートル問題を解決する」という小型・低価格なデジタル光無線システム「PHOTOLINER FH」を参考出展している。

 ラスト10メートル問題とは、家主や管理組合の許可が得られずに工事できない、あるいは1棟あたりの加入者数が少なくてFTTHを導入してもらえないといったケースのこと。家庭や集合住宅への“引き込み回線”を光無線でワイヤレス化すれば、建物自体に手をくわえなくて済む。

photo 光源は近赤外LD。全二重で最大125Mbpsの通信速度を実現する。通信インタフェースは光ファイバーとイーサネットの2種類を用意した

 使い方は、従来の光無線システムと同じだ。まず、近隣の電柱にPHOTOLINER FHを設置し、そこまで来ている光ファイバーを接続する。建物側(ベランダなど)でも同じ様にPHOTOLINER FHを設置し、その間を光無線で通信する。「Fast Ethernetに対応しているため、最大100MbpsのFTTHに適用してもボトルネックにはならない。通信距離は100メートルだ」(同社)。

 もっとも、従来の光無線システムは、高速だが設備は高価で、一般家庭に導入できるようなものではなかった。また、光軸合わせを伴う設置工事やメンテナンスは難しく、専門知識を持つ工事業者しか手が出せない。

 そこでPHOTOLINER FHでは、本体の小型軽量化とともに、簡単に位置合わせを行える方向調整用のインジケータと受光レベルメータを搭載。LED表示を見ながらボタンを押すだけで、容易に光軸合わせが行える仕組みとした。

photo 光無線を介して動画を伝送するデモンストレーション。なぜかレトロ感たっぷりのモノクロニュース映像を流している

 価格は1台あたり「数十万円」とまだちょっと高価だが、「通信事業者などに大量発注してもらえれば、価格は相談できる」とのこと。

白物家電もDVDレコーダーも簡単接続

 次は東芝ブースで見つけた「ConfigFree Q-Connect」。

 ConfigFreeは、東芝製のパソコンにバンドルされている無線LANユーティリティで、面倒なネットワークの切り替えや診断をワンタッチで行えるというものだ。最新版の「ConfigFree Ver.4.9」では、周辺にあるワイヤレスデバイスを自動検索したあと、電波強度によってアクセスポイントとの距離をビジュアルに表示してくれる機能を設けている。

photo 電波強度を計測し、通信デバイスと自分との距離を視覚的に表現してくれる。無線LANだけではなく、Bluetoothもサポート

 ここまでなら他社製品にもよくある便利なユーティリティだが、次期バージョンとなるQ-Connectには、もう一つ大きな特長がある。デスクトップ上に家電のアイコンが常駐し、これをクリックすると、同社のネットワーク対応白物家電「Feminityシリーズ」やDVDレコーダーの「RDシリーズ」と簡単に接続したり、コントロールするためのアプリケーションを起動したりできる。

photo 画面右側には見慣れた製品のアイコンが並ぶ

 たとえば、RDシリーズのアイコンなら、Webブラウザが立ち上がり、「ネット de ナビ」のトップページが表示される。対応機器は、同社製品に限られ、ワイヤレスプロジェクター「TDP-TW90」、DVDレコーダー「RD-X4EX」、白物家電の「Feminity」、オーディオプレーヤー「gigabeat」、そして携帯電話の「A5504T」だ。

 説明員によると、出荷時期は未定ながら、やはり同社製ノートPCなどにバンドルするという。東芝の場合は自社製品のみのサポートだが、ネットワーク対応家電の増加とともに、こうしたホームネットワーク向けユーティリティも増えてくるのだろう。

FeliCa携帯、驚きの新ビジネスモデル

 「WIRELESS JAPAN 2004」の話題といえばFeliCa携帯。携帯電話が財布になったり、になったりするらしい。なくしたりしたらもう大変。これからは、イザというときのために銀行や不動産会社の連絡先も登録しておこう……あ、携帯に入れてもダメか。

 本題に入ろう。こちらはドコモ・システムズが参考出展していた非接触型ICカードリーダー・ライター「WB-1」(仮称)の試作機だ。FelicaとISO15693のデュアル対応で、無線LANカードも使えるCFスロットとバッテリーを装備。持ち運びも可能なハンディタイプに仕上げた。もちろん、FeliCa携帯にも対応している。

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 想定される利用シーンは、リーダー・ライターの携帯性が活きてくる場所だ。たとえば、「イベントでのブース来場者管理」「建設現場の勤怠管理」「大学の出欠管理」が挙げられている。なぜ、ここに大学が入るのかといえば、「講師がカードリーダーを持って席を回れば、生徒は代返がしにくくなるから」(ドコモ・システムズ)だそうだ。

 さて、Felica携帯の登場は、カードリーダーや管理ソフトウェアを提供する側のビジネスモデルを変えつつある。従来のICカードにくわえ、携帯電話が使われる場所にもビジネスを拡げることが可能になったからだ。

 ドコモ・システムズによると、現在のICカードに変えてFelica携帯を全面的に採用したいという大学があったという。もちろん、学生の携帯電話をドコモブランドに統一できるわけではないから現実的ではないのだが、理由を聞けば納得がいく。

 「自分の携帯電話は、あまり他人に預けたりするものではない。携帯電話で出欠を管理すれば、代返を頼みにくくなるでしょう?」。

 やっぱり、そこですか。

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