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トータル映像ソリューションで極めた画質――三洋の新ホームプロジェクター(1/2 ページ)

» 2004年09月10日 20時24分 公開
[西坂真人,ITmedia]

 既報の通り、三洋電機は9月10日に、ホームユース向けの液晶プロジェクター2機種「LP-Z3」「LP-Z1X」を発表した。初代(LP-Z1)、2代目(LP-Z2)とホームシアター向け分野でヒット商品となっている同社シリーズの最新機種だ。

photo ホームユース向けの液晶プロジェクター2機種「LP-Z3」「LP-Z1X」

 2002年10月に同社が市場投入したLP-Z1は、家庭向けプロジェクター市場で販売から10カ月以上もの間トップシェアを確保。その後継機として登場したLP-Z2も、松下電器産業のTH-AE500とトップを争い、720pパネル搭載機クラスで販売シェアナンバー1(発売から2004年8月までの総販売台数)を獲得している。

photo 赤いラインがLP-Z2。8月までの720pパネル搭載機クラス販売シェアナンバー1となっている

 “クラスナンバー1”をキープするために投入された今回の新製品は、LP-Z2の後継となる720pパネル搭載機「LP-Z3」と、価格を抑えてイージーオペレーション化した入門向け「LP-Z1X」の2モデルをラインアップした。

トータル映像ソリューションで画質を極めた「LP-Z3」

 LP-Z3では、新たに開発したトータル映像ソリューション「トパーズリアル(TopazReal)」を搭載した。これは「映像信号処理」「アイリス開閉」「ランプ光量」をトータルに制御することで、あらゆる映像をより高品位に投映するというもの。「宝石のトパーズをイメージしたもので、リアルで美しい映像を作り出そうという意味がこめられている」(同社)

 まず映像信号処理では、「リアル10ビットデジタル映像処理回路」を搭載。A/D変換、スケーラー、ガンマ補正など映像信号をすべて10ビットデジタル処理することで、約10億7000万色/RGB各1024階調を表現するなど色彩と階調再現性を飛躍的に向上させた。

 これは同社のフルHD対応フラッグシップ機「LP-HD10」で培った高画質化技術を応用したもの。「従来の約4倍の階調表現で、きめ細やかで繊細な表現が可能になった」(同社)という。

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 また、コントラスト調整を光学的に行うアイリス(絞り)機構を電動化。イメージモードに連動して自動設定されるほか、高精度のステッピングモーターによって手元のリモコンでアイリス開閉(100%〜約60%)を63ステップ(約0.6%刻み)という細かさで手動設定できる。

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 「新リアクトイメージモード」は、入力信号に応じてランプ光量を自動制御するという従来モデルでも好評の「リアクトイメージモード」に、コントラスト感を保ったまま静音化するモードを新たに追加したもの。

 そのほか、7種類のお勧めイメージモードをプリセットして簡単に高画質が楽しめるようにしたほか、トパーズリアルで制御可能な調整項目のほとんどをユーザーに開放するなど、簡単操作を望む初心者からこだわりのイメージ制御を求めるマニア層まで幅広く対応できるようになっている。

 「コダワリ派に用意されたプリセット&アドバンストモードの最大組み合わせは理論上約1京6700兆通りある。調整した値は4つのユーザーメモリーに登録することが可能」(同社)

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