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トータル映像ソリューションで極めた画質――三洋の新ホームプロジェクター(2/2 ページ)

» 2004年09月10日 20時24分 公開
[西坂真人,ITmedia]
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業界トップクラスの高コントラスト比&静音性&レンズシフト

 前モデルのLP-Z2も1300対1という高コントラスト比を誇っていたが、Z3ではレンズ内蔵アイリスや新リアクトイメージモードといったソリューションに加えて、ランプ光の散乱を補償するハイコントラストオプティカルシステムの適正化などによって前モデルを大幅に上回る2000対1というDLPプロジェクター並みの高いコントラスト比を確保。これは先日発表された松下電器産業の「AE-TH700」とともに業界トップクラスのスペックだ。

photo 高コントラスト比で黒浮きしないフィルム画質を実現
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 ホームユース向けでは静音対策も重要で、特に静かなシーンなどが多い映画鑑賞では、機器からの騒音で雰囲気を台無しにしてしまうことも少なくない。

 新製品では大口径の静音冷却ファンを新たに開発し、ファン駆動電圧の適正化や冷却効率向上など徹底した静音設計を実施。「業界でもっとも静かな騒音レベル」(同社)となる23デシベル(ピュアシネマモード時)の本体動作音を実現した。

photo 大口径の静音冷却ファンを新たに開発

 もちろん、前モデルゆずりの設置自由度の高さは継承しており、上下最大3画面分(±1画面)、左右最大2画面分(±1/2画面)の画面移動が可能な上下左右レンズシフト機能を装備するなど広範囲な画面移動機能で床置き/天吊り/壁掛けなどあらゆる設置方法に対応している。100インチワイド画面を最短3メートルで投映できる短焦点1.3倍ズームレンズも装備した。

photo 上下左右レンズシフト機能を装備

 そのほか、業界標準のデジタル入力端子「HDMI」をはじめ、DVDやデジタル放送チューナーを同時に接続可能なコンポーネント2系統(D4/3RCA)、アナログRGB、S端子/コンポジット端子など多彩なインタフェースを備えた(LP-Z1XはHDMIとD4端子を省略)

photo LP-Z3(左)とLP-Z1X(右)のインタフェース

 表示デバイスとして、前モデルと同じ約276万画素(1280×720ピクセル×3)のハイビジョン対応0.7インチ高精細ワイドTFT液晶パネルを搭載。DVD(480i/480p)以外にハイビジョン画像(1080i/720p)を含めた高画質コンテンツを楽しむことができる。

photo インテリアに合わせてミラノブラックとプレシャスシルバーの2色から選べるカラーバリエーションもホームプロジェクターとしては異例。使わない時は前面カバーで覆うことができるスライドモーションドアを採用したスタイリッシュなデザイン

エントリー機「LP-Z1X」は新“お買い得商品”

 入門機として登場したLP-Z1Xは、位置付けとしては初代LP-Z1の後継機となる。Z1は昨年のZ2発売後もしばらく併売され、実売10万円台前半という普及価格と「視聴はDVD中心」というユーザーにとっての“お買い得商品”になっていた。

 新製品は、初代モデルと同じ約157万画素(964×544ピクセル×3)の高精細ワイド液晶パネルを搭載。DVD(480i/480p)視聴に適しているほか、アスペクト比が16対9なので整数比圧縮によってハイビジョン画像(1080i/720p)との相性もいい“クォーターHD液晶パネル”が特徴だ。

photo 入門機として登場したLP-Z1X

 業界最静レベルの本体動作音(23デシベル)や上下左右レンズシフト機構、短焦点1.3倍ズームレンズ、スタイリッシュなきょう体デザインなどはLP-Z3と同じ。

 トパーズリアルの非搭載や液晶パネルの変更、インタフェースの省略などでコストダウンをはかり、LP-Z3(29万4000円)よりも6万円以上安い23万1000円という価格を実現。ストリートプライスでは20万円を切って登場する見込みで、480pパネル搭載機よりも1ランク上の入門機を求めるユーザーにとって魅力的なプロジェクターとなりそうだ。

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