Windows Media Video対応のマルチメディアプレーヤーとしてアイ・オー・データ機器から登場するのが「AVeL LinkPlayer」の新モデル「AVLP2/DVDG」だ。DVDドライブとLAN端子、そしてIEEE 802.11g/b対応の無線LANを装備し、DVDメディア上もしくはLAN接続でファイルを再生できる。もちろんDVDビデオディスクの再生も可能だ。製品出荷は9月下旬にずれ込んでしまったようだが、まずは試作機を検証してみよう。
デザインは、旧モデル「AVLP1/DVD」を概ね継承しているが、前面にクリアパネルを配置する事でより高級感が増して端正なイメージになった。旧モデルのデザインも悪くなかったが、よりリビングルームなどにもマッチする印象を受ける。
再生可能なフォーマットは、映像がMPEG1/2、XVid、WMV HDも含んだWindows MediaVideo 9となる。Divxの公式サポートは正式認証待ちとなっているが、再生できないという意味ではなく、実際には問題なく再生が可能だ。音声はMP3、AAC、WMA、PCM、OGG、画像はJPEG、BMP、GIF、PNG対応となっており、PCでよく利用されるフォーマットを概ねカバーしている。
Windows Media Videoの再生に対応といっても、特に操作系などに変更があった訳ではない。DVDメディアやPCに保管されたWMVファイルを自動認識し、一覧にリストアップしてくれる。
筆者がWindows MediaEncoder9で最大2Mbps程度でエンコードしてきた動画ファイルは全て問題なく再生できたし、サンプルとして公開されているWMV HD仕様の高解像度な動画ファイルも極めてスムーズに再生できた。WMV HD仕様の動画ファイルの再生はPentium4/2.53GHzのPCでもCPU使用率は80〜100%に達する程高負荷であり、ハードウェアデコードのメリットは非常に大きそうだ。
早戻し、早見再生もサポートしているようで、ボタン操作すると画面にはFF/FRといった表示が出る。試作機ということもあってか、画面が静止画のままになったり、画面がブラックアウトしてしまうこともあったが、再生位置は移動していた。またスロー再生は可能でこちらは非常にスムーズであった。再生中に左右キーを押して、全再生時間に対して指定した“%”の位置に移動するといった機能も利用できる。
DivxやMPEGファイルの再生は、旧モデルと大きく変わっていない。MPEGファイルでは早戻し/早見再生もスムーズだが、Divxファイルでは早戻し/早見再生時に初回のみ待ち時間が発生し、基本的には静止画が秒2コマ程度連続表示される紙芝居のような表示になる。この点は改善なしという意味で、少々残念だ。採用しているデコードチップ「EM8620L」(米SigmaDesigns製)の制限だと思われる。
一覧画面は8タイトルずつの表示となり、「前」「次」キーでページ送りもできる。上部の項目を利用するとダイレクトにページ指定も可能。多少直感的でない部分もあるが、一覧性は悪くない。再生中の前後のファイルへの移動はフォルダ内のファイルの連続再生時のみ「前」「次」キーで可能であり、この点は通常再生時でも対応が望まれる部分だ。
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