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MiniDVレコーダ/フルHD液晶/D-ILA――ビクターブースが面白いCEATEC JAPAN 2004

» 2004年10月05日 15時43分 公開
[西坂真人,ITmedia]

 CEATEC JAPAN 2004の日本ビクターブースが面白い。

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 DVD+HDDレコーダにVHSビデオデッキをプラスした3 in 1がマーケットで受けているが、ビクターが新しいハイブリッド機として提案しているのが、DVD+HDDレコーダにMiniDVビデオデッキを融合した「Mini DV+HDD+DVDレコーダ」だ。ブースでは試作機が参考出展されている。

photo Mini DV+HDD+DVDレコーダ

 DVカメラで撮影した映像は、IEEE1394やビデオ出力でレコーダに取り込むのが一般的だが、MiniDVビデオデッキを搭載したMini DV+HDD+DVDレコーダは、録画したテープをそのままポンと挿入するだけで、DVDやHDDへのダビング・編集が簡単に行える。

 MiniDVデッキ部は再生がメインだが、試作機では編集した映像をテープに戻したり、テレビ番組の録画も行える録画機能搭載も想定しているという。

 「製品化は未定だが、早い時期に市場投入したい。テープ録画機能の搭載は検討中」(同社)

 同様のコンセプトで参考出展されていたのが、MicroDriveが読み込めるPCカードスロットを搭載したDVD+HDDレコーダ。先日発表されたHDDビデオカメラ「Everio」で撮影した映像をDVDや内蔵HDDに直接取り込むことができるという。こちらもMicroDriveへの録画機能は検討中とのこと。

photo PCカードスロットを搭載したDVD+HDDレコーダ

 録画番組のMicroDriveへのコピーなどが実現すれば、ビデオプレーヤーなど新たな商品展開も期待できそうだ。こちらも発売時期などは未定。

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 フルHD(1920×1080ピクセル)表示に対応した46V型の液晶ディスプレイも参考出展されている。

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 フルHD対応液晶テレビでは、三菱電機が今年5月に37V型を商品化しているほか、シャープも今年6月に発表したAQUOSシリーズハイエンドモデルの45V型でフルハイビジョン対応を実現している。

 ビクターが参考出展した46V型には、同社の高画質化エンジン「GENESSA」をフルHDに対応させた新バージョンを搭載し、精細感ある高画質映像を作り出している。「来年以降の商品に、フルHD対応GENESSAを搭載していく予定」(同社)

 また、液晶テレビの課題である「応答特性による残像感」を大幅に改善する「LCD高速応答ドライブ技術」も参考出展。ビクター独自のディスプレイドライブ技術を搭載したLCDパネルドライバーを搭載することで、残像感の少ない、クリアな動画表示を可能にした。

photo 左半分がLCD高速応答ドライブをON、右半分がOFFにしたところ

 「社内でコードネーム“アレグロ”と呼ばれるLCD高速応答ドライブ技術は、人間の目の特性を応用しているため、測定器で計測しても違いがハッキリとは表れない。ビクターが長年培ってきた人間工学的技術を活用した。来年以降の商品にこの新技術を取り入れていく予定」(同社)

photo ブースでは、毎年恒例のブルーレイディスクレコーダも参考出展されている。「昨年のCEATECは“やっと絵が出ている状態”だったが、今年のは特殊再生までできるなど最終製品に近いものになっている」(同社)

 「プロジェクトX21」展「A&Vフェスタでも注目を集めていた「D-ILA(Direct-Drive Image Light Amplifier)」デバイス搭載リアプロTVも出展。美しい大画面映像を間近で観ることができる。

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photo 885万画素(4096×2160ピクセル)の4K2Kタイプを使った「4K2K D-ILAプロジェクター」も参考出展。ブース内の特設シアターでは、スーパーハイビジョン(走査線4320本)コンテンツを上映している。

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