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年内には立場をハッキリさせる――20世紀フォックス連載:次世代DVDへの飛躍(5/5 ページ)

» 2005年04月01日 17時27分 公開
[本田雅一,ITmedia]
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 「ほとんどの人がD-Theatreの画質を知らないと思いますが、非常に高い画質を持っていましたし、ドルビーデジタルも高ビットレートのため音質も良かった。しかし画質が良いだけではダメでしたね。単に高画質版としてリパッケージしました、というのではなく、もっと新しい要素を取り込まなければならない、ということでしょう。しかし光ディスクであれば、利便性の点で現行DVDと変わりはありませんし、より良い機能も実装できます」。

――20世紀フォックスは、BD規格にJavaサポートを含めることを強く推したと聞いています。そこまで光ディスクコンテンツにインタラクティビティが必要になる理由はどこにあるのでしょうか? また、どのように使いたいと考えているのですか?

 「われわれが求めているのは、コンテンツ製作の自由度です。あくまでも例ですが、複数の音声トラックを使い、監督や出演者のコメントを入れておく。これをオプション設定やその場の設定変更で、好きな人のコメントだけをミキシングしてみたり、特定の場面でメイキングシーンを“Picture in Picture”の形で見せるといったこともできるでしょう。

 拡大してみたい場所にズームインしてみたり、コンテンツ中、シームレスにゲームやインターネットコンテンツに移動してまだ戻ってきたり、インターネットを通じて字幕やコメントをダウンロードしたり。あるいはプロモーションと連動して、続編が公開される時にはその予告編にアクセスできるようになるとか……ユーザー体験の幅が広がります」。

――こうして話を聞いていると、BD側を支持しているように感じますが?

 「われわれはどちらにも決めていません。中立です。しかし、ユーザー体験を豊かにするには、より多くの容量、より多くの機能が必要でしょう。20世紀フォックスは実際に顧客に対して映像パッケージを提供している立場です。ユーザーにとって魅力あるコンテンツを作るために、より多くの容量が必要であることは理解しています」。

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