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ネット対応HDD音楽レコーダー「BiBio JukeBox」を使ってみたレビュー:ストレージ搭載オーディオ特集(1/3 ページ)

» 2005年05月31日 16時31分 公開
[浅井研二,ITmedia]

 記録メディアにメモリやHDDを採用した携帯音楽プレーヤーは、PCユーザーばかりではなく、一般の人々の間にも浸透しつつある。ここで問題になるのが、「音楽を録音するためにPCが必要」という事実だ。もちろん、なかには録音機能を有する製品もなくはないが、基本的にはPC上での音楽ファイル化を前提としている。

 サン電子の「BiBio JukeBox」は40GバイトのHDDを内蔵し、蓄積した音楽ファイルを再生可能な機器だ。まさしく、今回のレビュー特集「ストレージ搭載オーディオ」に当てはまる製品といえる。音楽ファイルはネットワーク経由でPCからコピーできるほか、単体でも光デジタル音声/アナログ音声入力から録音が可能(MP3形式エンコーディング)。さらに、HDD内の音楽ファイルはUSB端子へ接続した機器(マスストレージ)へコピーできるため、PCレスでの携帯音楽プレーヤー利用にも対応するというわけだ。

photo 40GBHDDを内蔵した、サン電子の据置型デジタル音楽プレーヤー「BiBio JukeBox」。兄弟機種の「BiBio wGate」との組み合わせも可能

 「BiBio JukeBox」の本体サイズは186(幅)×60(高さ)×150(奥行き)ミリとかなり小さく、また重量もジャスト1キロと軽い。置き場所にはほぼ困らないだろうが、できればネットワーク接続の確保は考えたほうがいい。この製品では録音・再生をスタンドアローンでこなせるが、録音した曲にタイトル名をつけたりといった作業はPCから行ったほうがいいからだ(本体上でも英数字/ひらがな/カタカナの入力は可能だが、上下キーで1文字ずつ選択していく方法で面倒なうえ、漢字変換はできない)。

photo かなり小型サイズにもかかわらず、ディスプレイはそれなりの大きさが確保されており、表示情報もなかなか見やすい
photo リモコンはカードタイプ。送受信範囲がやや狭い感じはしたが、特にボタンが押しにくいということはない

 背面には、電源入力、10BASE-T端子のほか、光角型デジタル音声入力/出力、アナログ音声(RCAピン・ステレオ)入力/出力を各1ずつ装備。音声出力に関しては、アナログ/デジタルの両方で聴いてみたが、アナログ経由でも特に音質面に不満は感じなかった。ただ、万全を期するなら、デジタル出力を利用すべきだろう。

photo 音声入出力は、デジタル(光角型)、アナログ(RCAピン・ステレオ)を各1基ずつ装備している

 前述のとおり、この製品では音楽ファイルを複数のパターンで扱える。まず、すでにPC上へ音楽ファイルを蓄積しているユーザーであれば、それを転送してやるのが手っ取り早い。ネットワーク接続さえ確立していれば、「BiBio JukeBox」の内蔵HDDをWindowsネットワーク上に公開し、PC側でマウント可能だ。

 この製品には、「HDD」「RADIO」「USB」「HOST」という4つの動作モードが用意されている。「HDD」では内蔵HDDからの音楽再生、「RADIO」ではインターネットラジオの受信、「USB」ではUSB端子へ接続したストレージからの音楽再生を行える。そして、最後の「HOST」モードがファイル共有で、PCとファイルをやりとりしたいときは、本体かリモコンのMODEボタンを数回押して、HOSTモードへ切り替えてやればいい。

photo 本体前面の右側には、再生制御用ボタンのほか、「HDD」「RADIO」「USB」「HOST」を切り替えるMODEボタンがある

 このほかに、データの消去/移動などの編集を行う「EDIT」モード(EDITボタンで呼び出し)、ネットワークや表示などの各種設定を行う「設定」モード(EDITボタン長押しで呼び出し)もあるのだが、録音時の設定は「EDIT」モード内だったりする点が少々ややこしい。

photo 本体右側には、電源、EDIT、RECボタンに加え、ヘッドフォン端子、USB端子も装備。マスストレージタイプであれば、携帯音楽プレーヤーの接続も可能だ
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