多くの曲が入るのだHDDタイプのメリットだが、少ない場合でも数百、多い場合には数千もの曲を収納するだけに、操作性は大事な要素だ。いくらHDDの容量が大きくとも、聴きたい曲へスムーズにアクセスできないようでは使う機会も減ってしまうだろう。各製品ともこの辺りには気を配っており、さまざまに工夫を凝らした操作インタフェースが備えられている。
最も多いのは十字型にボタンを配置した製品だが、iPodシリーズならば指で輪を描くようにして操作する「クリックホイール」、Zen MicroとH10は指を立てに滑らせる「タッチパッド」と「タッチスクロール」、gigabeat Fシリーズには7つの感圧パッドを十字型に配置した「プラスタッチ」を備えている。
ホイールやパッドは使い始めの際に多少の慣れこそ必要になるが、ボタンを利用するタイプよりも大量の項目からひとつの項目を選択する能力に優れている。一方のボタンタイプも改良が進められており、ケンウッドのHD27GA7のようにボタンを押し続けると、その分だけ高速にスクロールするという機構を備えたものもある。
フラッシュメモリタイプに比べると本体サイズが大きいので、多くの製品が比較的大型の液晶を搭載している。小さいものでも1インチ、大きなものでは2インチ程度の液晶を搭載しており、状態の確認は容易だ。最近ではカラー液晶を備えた製品も増えている。
正直なところ、液晶がカラーになっても操作性そのものへ与える影響は小さいのだが、画面の視認性がかなり向上するので、ユーザビリティという点では無視できないだろう。また、音楽配信サービスを利用すると曲データにジャケット画像が含まれる場合も多いので、カラー液晶を搭載していれば、その画像も楽しめる。
後編ではバッテリー駆動時間や転送ソフトに加え、HDDタイプならではの機能についてチェックしてみたい。
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