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JSATの秘密基地に潜入してきました(2/4 ページ)

» 2005年10月24日 12時53分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 まずは新局舎2階の「テレポートセンター」を見せていただく。ここは衛星通信と放送をコントロールする場所。広いフロア内をいくつかのブロックにわけ、それぞれJC-HITS、スカパー!の送出や各番組のモニタリング、衛星通信用設備(Cバンド用)などが置かれている。

photo JC-HITSのデジタル配信センター。光ケーブルで伝送されてきたコンテンツをMPEG-2 TSにコンコード。さらに視聴制御情報やEPGデータを付加して衛星に送信する。現在は64チャンネル
photo ガラスの向こうは機械室。JC-HITS関連のMPEG-2エンコーダやサーバが並ぶ

 中では、JC-HITSで提供している全64チャンネル、およびスカパー!各チャンネルの送信状況をチェック中だ。衛星が送ってくる信号を測定して回線品質を確認。トラブルが発生した場合の調査と復旧もここで行うという。デリケートな機械の多い管制室には飲み物の持ち込みが禁止されている。

photo スカパー!はトランスポンダごとに番組をチェック中。その奥は、Cバンド用の設備。Cバンドは、Kuバンドに比べて降雨などの影響を受けにくく、安定した通信が行えるものの、周波数が低く受信アンテナが大型になるため、一般家庭用には適さない

 奥のほうには、Cバンドの衛星通信用設備があった。スカパー!はKuバンド(10.6〜15.7GHz帯)を使用しているが、Cバンド(3.4〜7.075GHz帯)は主にビジネス向け。たとえば、「海外の通信社などから送られてくるニュース素材を受信して、ここから光ファイバーに切り替えて放送局に届ける。また、災害発生時などには現地と海外を結ぶ衛星回線を提供することもあり、最近ではアジアの災害緊急通信において回線の運用保守を提供している」(平岡氏)という。

衛星のコントロール

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