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セイコー、電子ペーパー応用の未来型腕時計

» 2005年11月30日 13時44分 公開
[ITmedia]

 セイコーウオッチは11月30日、電子ペーパー技術「マイクロカプセル型電子インク技術」を応用した大型曲面ディスプレイ採用の未来型腕時計「セイコー スペクトラム(SPECTRUM)」を発表した。2006年1月27日から発売する。全世界で500個の限定生産(日本国内は限定200個)。価格は26万2500円。「マイクロカプセル型電子インク技術を応用したウオッチは世界初」(同社)

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 今年3月に同社とセイコーエプソンが共同開発を発表した「マイクロカプセル型電気泳動ディスプレイモジュール=Electrophoretic Display(EPD)」を商品化したもの。米国E Inkによって開発・製造・フィルム化された「電子インク・マイクロカプセル」をベースに、セイコーエプソンが表示体モジュールとして最終製品化した。「印刷物と同等の広い視野角(ほぼ180度)」「液晶と比べて非常にはっきりしたコントラストのある表示」「薄く(液晶のほぼ半分)軽いうえに、自由に曲げることのできる柔軟性」「電気を切っても表示が消えない特性による省電力化」といった特徴を持つ。

photo E Ink「電子インク・マイクロカプセル」の仕組み

 バングル(腕輪)状の斬新なフォルムと、その曲面全体を使ったユニークな時刻表示など、電子ペーパー(電子インク)技術だからこそ可能になったデザインにも注目。表示画面のデザインは、グラフィックデザイナー・長谷川踏太氏とのコラボレーションによるもの。「このウオッチが目指したものは、単に『時を知る道具』ではなく、腕につけることで楽しさを感じるような『時を遊ぶリストアイテム』」(同社)

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