ネットタンサーのベース(下半身)となる「タンサーボーグ」は、赤外線センサーなど7種13個ものセンサーを搭載し、その反応によって次の動作を決める自律型ロボットだ。プログラミングはPCの画面でフローチャートを描くだけ。知識がなくても容易にプログラムを作成できる。
では、ネットタンサーになると何が変わるのだろうか? 芳賀氏によると「タンサーボーグは教材色が強かったが、今回はエンターテイメント色を濃く、もう少し“ロボットらしい”動きができるものを目指した」という。
ネットワークユニットには、30万画素のWebカメラとWebサーバ機能、そしてIEEE 802.11b/g無線LANを搭載(有線LANポートもある)しており、その名の通りネットワーク接続が可能だ。パソコンからWindows用ソフト「ロボットワークス3」もしくはWebブラウザを使ってロボットのWebサーバにアクセス。「ラジコン感覚でリモート操作が行える。ネットワークを介したリアルタイムの操作が最大の特徴です」(開発技術支援チームの北川敏氏)。
DDNS(ダイナミックDNS)サービスなどを利用して、外出先からインターネットを介してロボットにログインすることも可能。ちなみにWebブラウザの表示画面はPC向けの高解像度バージョンにくわえ、コンパクトなポータブル機用画面も用意しており、某S社のポータブルゲーム機でもしっかり動作したそうだ。
カメラ映像や下半身(タンサーボーグ)の赤外線センサーで周囲の状況を探りつつ、前後左右に移動し、写真を撮影したり、あるいはPC上のWAVファイルを再生してロボットを喋らせる。室内をパトロールしたり、ペットの様子を確認したり、あるいは家族にメッセージを伝えたり……。逆に、そこにいる人がロボットに話しかけると操縦者のパソコンでモニターすることも可能だ。「パソコン側で話した言葉をロボットに発話させる機能も追加する予定」(北側氏)。
音声認識や画像認識の機能もある。画像認識では、図形の描かれたカードを見せつつ、ロボットワークス上で「オブジェクト登録」をクリックすると記憶完了。登録画像にプログラムを紐付けておくと、次にその図形をみたとき、ネットタンサーはプログラム通りに行動してくれる。たとえば、ある画像に「右折して直進」というコマンドを規定して部屋の四隅に置いておく。ネットタンサーは、画像を見つけるたびに右折するため、自動的に部屋をぐるりと一周する“パトロールコース”ができるといった具合だ。
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