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» 2006年11月24日 00時24分 UPDATE

DVDレビュー:れこめんどDVD:「M:i:III(HD DVD)」 (1/4)

夏休みの目玉作品「M:i:III」のHD DVD版がDVD版と同時に登場。劇場での記憶も生々しい迫力ある映像は、ホームシアターでどのような興奮を与えてくれるのだろうか?

[飯塚克味,ITmedia]

 今年の夏休み映画の目玉として公開され、大ヒットした「M:i:III」。説明不要のトム・クルーズ主演の人気シリーズだが、これまでのソフトと違い、今回はDVDと同時に次世代の片翼であるHD DVDも同時リリースされた(Blu-ray Disc版も同時発売)。

 もはやDVDとの比較と言うことすら意味をなさなくなってきたHDの世界。劇場での記憶も生々しい迫力ある映像は、家庭劇場(ホームシアター)でどのような興奮を与えてくれるのだろうか?

「M:i:III(HD DVD)」

発売日:2006年11月17日
価格:4935円
発売元:パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
上映時間:125分(本編)
製作年度:2006年
画面サイズ:シネマスコープサイズ・スクイーズ
音声(1):ドルビーデジタルプラス/5.1chサラウンド/英語
音声(2):ドルビーデジタルプラス/5.1chサラウンド/日本語

 最近の大作映画のDVDリリースは、公開時期からソフト化までの期間が何と4カ月という短いものになっているが、「M:i:III」も例に漏れず、7月の公開から約4カ月後の11月にソフト化が実現した。

 「M:i:III」のHD DVDは、2枚組で通常のDVDよりも約1000円高い4935円での発売となった。金銭的に余裕のあるファンはシリーズ3作品が全て収められ、なおかつ割安となっている「M:I トリロジーBOX」(1万2000円)を購入しているかもしれないだろう。

 新作のDVD価格が3800円前後という現状から考えると、若干高めの設定に思えるかもしれないが、これは特典ディスクの存在があるからと思われる。次世代なのになぜ1枚にならないの?という意見もあるだろうが、それについては後ほど説明しよう。

お騒がせトム・クルーズ、日本ではその人気は健在

 今年の超話題作として昨年末から劇場では予告編が流され、大規模な宣伝キャンペーンが繰り広げられた「M:i:III」だが、アメリカでの興行成績は期待されたものほどではなかったようだ。ちなみに興行収入の結果は1億3300万ドル強。通常の作品ならば文句のない数字だろうが、製作規模を考えると2億ドル突破は当然、できれば3億ドルまで狙っていたのではないだろうか。これはトム・クルーズの信仰の問題やケイティ・ホームズとの結婚騒動がプラスに作用しなかったことが考えられる。

 しかし日本ではそうしたことはほとんど問題にならず、ライバルの多い夏興行の中でも充分な結果を出したと言えよう。個人的には全2作との製作の間が空きすぎているのが気になるのだが、その辺はトム・クルーズ本人の問題でもあるから、どうしようもないところ。

 またパラマウントとトムとの契約が打ち切られたことからも、今後この「ミッション・インポッシブル」シリーズが継続されるかも怪しいところで、とりあえず今回の「M:i:III」で打ち止めと考えるべきなのかもしれない。

 さて肝心のHD DVDソフトだが、若干DVDとは仕様が異なる。DVDでは約38分の特典が本編ディスクに含まれているが、これらの映像はHD DVDでは全て特典ディスクに収録されている。

画期的な特別コメンタリーとは?

 HD DVD版のDisc1には本編コメンタリーに加え、「特別コメンタリー」が収録されている。これはコメンタリー収録時にトム・クルーズとJ・J・エイブラムス監督の様子をカメラに収録し、本編と同時に、時には彼らの映像のみでコメンタリーを楽しめるというものだ。表情が分かることで、2人の思い入れも伝わってくるし、よりコメンタリーを楽しく見ることができるようになった。

 これまでも同様の試みは「グーニーズ」や「ヘルボーイ」のDVDでも実践されてきたが、別ディスクになったり、本編クオリティが落ちてしまうことがあって、必ずしも積極的に採用されてこなかった。容量に余裕のある次世代ディスクならば、今後はどんどんこのような形でのコメンタリー収録が増えていくだろう。

日本版ジャケットデザインの狙い

 ジャケットデザインは北米版とは全く異なる。北米版はトム・クルーズのワンショットで横顔のモノトーンのシブイものだったが、日本版はメインキャストが全員並んだ形のオールスター的な印象が強い。好みは分かれるだろうが、個人的には日本版はこれでいいという感じがした。

 というのも第1作「ミッション:インポッシブル」が公開された時、スピルバーグ製作の「ツイスター」もライバル作として上映され、「昔ながらのオールスター」VS「新世紀を予感させるVFXムービー」という構図が世間を賑やかし、結果「ミッション」の大勝利に終わったという過去があるからだ。

 もちろん当時とは興行スタイルなど色々な面で違っているが、「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」などを見る限り、日本人がスターや監督の顔ぶれで映画を見に行くことは基本的に変わっていないと思われる。

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