「辞書を引くことも勉強のひとつ」――学校の授業でそう教わったヒトも多いはず。また、入学祝いに辞書を贈られたことのあるヒトもいるだろう。書店ではいまでも厚い紙の辞書が多く販売されているが、ここ数年、急速に普及したのが電子辞書だ。
PDAのような外観ながらも、「辞書を快適にひく」ことに目的を特化させた分かりやすさが受け、高校生・大学生から英語や専門用語を必要とするビジネスマン、たまにしか使わないけど家に辞書ぐらいは……という主婦層まで、さまざまな層を対象とした製品が各社から登場している。
ITmedia Shoppingの電子辞書コーナーを見てみると、複数の辞書(コンテンツ)を搭載した本格的な電子辞書を販売しているメーカーは、キヤノン、カシオ計算機、シチズン、シャープ、セイコーインスツル、ソニーの6社にすぎない。電卓と一体化したような簡易的な製品も用途によっては有用だが、「辞書として活用したい」と考えれば、選択肢は上記メーカーの製品に絞られるだろう。
ただ、メーカー数こそはさほど多くないが、製品数はかなりの数に及ぶ。ソフトウェア次第でどんな用途にも利用できるPCとは異なり、電子辞書は基本的には「辞書」という用途に特化した専用機であるだけに、「どのような辞書(コンテンツ)が必要なのか」「サイズはどこまで許容できるか」「自分だけで使うのか、家族も使うのか」など購入前に利用するシーンを明確にすることが必要になる。
どのような製品を選ぶにせよ、まず確認したいのが収録されている辞書(コンテンツ)だ。多くのメーカーが用途別の製品展開を行っており、英語学習向けには英和/和英/TOEIC対策など、ビジネスマン向けには英和/和英にビジネスマナー教本、英文手紙例など。リビングに1台という総合タイプには国語/百科/英和/和英などを満遍なく――と、想定されるユーザー(利用シーン)にあわせた辞書(コンテンツ)が搭載されている。
ただ、一口に「英和辞書」といっても、高校〜大学入試レベルまでの語彙を収録したElementary(基本、基礎)クラスの辞書から、語彙をさらに多く含む中辞典、翻訳や英語研究に必要な必要な専門語までが収録された大辞典を収録したものまで数多く存在している。必要な辞書が明確になっているならば、必然的に「その辞書が収録されているからこの電子辞書を選ぶ」という選び方になるだろう。
英語以外の言語学習に電子辞書を利用したい場合、実は製品選択の幅はあまり広くない。英語以外の辞書を搭載した製品のラインアップが充実しているのはカシオ計算機とセイコーインスツルで、中国語/韓国語/スペイン語/イタリア語/ドイツ語の各言語モデルが用意されている。これらには各言語と日本語の対訳辞書が含まれているほか、「スペイン語経済ビジネス用語辞典」といったユニークな辞書を搭載する製品(カシオ計算機 「XD-SW7500」)もある。こうした辞書を使いたいと考えるならば迷いなく製品を選択できる。
「特定の使い道はないけど、とりあえず1台」という意向なら、多種多彩な辞書(コンテンツ)を収録した総合(または生活、暮らし)モデルと呼ばれる製品が便利だ。
このカテゴリに含まれる製品ならば、国語辞典/漢字辞典/古語辞典/カタカナ語辞典/英和辞典/和英辞典/百科事典といった利用頻度の高い辞書類から、家庭の医学/サプリメント辞典/スピーチ集/冠婚葬祭辞典/歴史事典、製品によっては観光ガイドや“脳を鍛える計算ドリル”のような読み物/ゲーム感覚で楽しめるコンテンツまで収録されており、日常生活の幅広い局面で活躍してくれる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR