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» 2007年03月27日 16時06分 UPDATE

デジタルラジオ、4月から9チャンネル構成で積極展開

デジタルラジオ推進協会(DRP)は、4月2日からのチャンネル編成を発表した。チャンネルも増加し、関係各社の本気度も増してきたようだが、“2011年以降”はまだ不透明。

[渡邊宏,ITmedia]

 デジタルラジオ推進協会(DRP)は3月27日、4月2日からのチャンネル編成を発表するとともに今後の展開について説明を行った。実用化試験放送という放送形式は依然として変わらないが、都内についてはチャンネル数は9チャンネルに拡大され、大阪についても放送時間の延長が行われる。

 デジタルラジオは既存のAM/FMラジオに比べ、音質面での向上が望めるほか、データや簡易動画の放送も可能になるほか、帯域が有効利用できることから多チャンネル化が検討されており、さらに都内では6月に1チャンネルが追加される予定だ。

photo 4月2日からの新チャンネル(東京エリア)

 4月2日からの編成では、新設された9202chでTBSラジオの「OTTAVA」が開局するほか、同じく新設の9401chでは伊藤忠商事の「DiGiPiCO」が開局する。また、文化放送とNACK5が9301chで運営する局は「UNIQue the RADIO」の名称が付けられた。

 これまでTBSラジオ/FM横浜/bayfm78が共同提供していた9201chは、FM横浜/bayfm78の提供する形態に変更され、週の前半はFM横浜の「ハマセグ」、後半はbayfm78の「digitalBay」という変則的なスタイルになる。チャンネルラインアップは以下の通り。

チャンネル 局名 番組提供 備考
9101 NHK NHK 親子向けから教養、音楽、ニュースまで幅広く提供。データ放送も充実させる
9201 ハマセグ/digitalBay FM横浜/bayfm78 ハマセグはジャズ中心、digitalBayはダンスミュージックやインディーズアーティストにも注目
9202 OTTAVA TBSラジオ ポップス感覚で聴ける「コンテンポラリー・クラシック」をオンエア
9301 UNIQue the RADIO 文化放送/NCAK5 アジアンエンタテイメント「アジアン!プラス」、アニメ&ゲームがテーマの生番組「Voice of A&G Digital」など
9401 DiGiPiCO 伊藤忠商事 「We Love Music」をテーマにした音楽専門局。将来的には音楽以外のジャンルも放送
9402 未定 ―― 6月から開始予定
9501 Suono Dolce ニッポン放送 丸の内から発信するラブソング専門局。1セグメントながらも簡易動画の生放送も
9701 3セグメント放送701 TOKYO FM ティーン向けの「AGGRESSIVE LIFESTYLE CH」
9702 3セグメント放送702 TOKYO FM 30代以上の大人を対象にする「HIGH QUALITY CH」
9703 3セグメント放送703 TOKYO FM ニュース専門「NEWS CH」
photophotophoto 9101chはNHKはデータ放送によるニュースも充実(左)、週の前半と後半でガラリと変わる9202ch(中)、クラシックメインの9202ch OTTAVAではピアニストや編集者が“プレゼンター”となって番組をおくる

 大阪エリアについては9102/9201/9301/9401/9501の5チャンネルは放送時間が午前11時から午後7時まで延長され、9701/9702/9703については引き続き午前6時から午前2時までの放送となる。

 「都内では2月から送信出力を増加させることができたが、まだエリアは十分ではなく、受信機の数もそう多くない。ただ、現在行っている実用化試験放送は広告を出すこともできるので、いままで蓄積したノウハウをいかして、楽しい番組を提供していきたい」とはDRP 理事長 亀渕昭信氏。亀渕氏はニッポン放送の取締役相談役でもある。

photo デジタルラジオ対応のKDDI「W51SH」

 このように多チャンネル化が進められるデジタルラジオだが、視聴できる端末は現在のところ一部の携帯電話のみ。認知度もさほど高くないため、デジタルラジオ自体のアピールもまだまだ欠かせない。DRPのWebサイトでは、受信可能なエリアのほかにも、番組の紹介や放送時間などが告知されており、基本的な情報が入手できるようになっている。

 また、現在はまだ計画の段階だが、各チャンネルの番組表をEPG化してWebサイトや新聞雑誌へなど提供する計画もあり、実現すれば現在のテレビやラジオと同様に、身近な情報源となることが期待できる。

 デジタルラジオが大勢に認識されても、サービスエリアの拡大という課題は残る。現在のところデジタルラジオはVHF帯のアナログテレビ放送領域で空いている7chを利用しているため、現在の形態のままでは、東京/大阪ではこれ以上のエリア拡大がほぼ不可能(周波数帯をそのままに出力を上げれば、アナログテレビの6chと8chに影響が出かねない)。

 「本放送への移行は、“2011年以降”の動向が明確にならないとその時期は分からない。ただ、できる限り速やかに移行したいとは考えている」という小川和之氏(DRP 専務理事)のコメントはまさに本心だと思われるが、アナログテレビ停止に伴う周波数改定がどのように行われるかがハッキリしない限り、DRPにとってはまさに身動きのできない状態が続くことになる。

photophoto ピクセラのワンセグとデジタルラジオが受信可能なUSB接続のワンセグ/デジタルラジオチューナー「PIX-ST050-PU0」(左)、エスケイネットが展示していた最新のワンセグ/デジタルラジオチューナー。エスケイネット製は4月中に発売開始の予定(右)

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