DZ-BD7Hを手にして最初に感じるのは、「意外に大きい」ことだ。近年のハンディカムは小型化が進んでおり、特にこの秋モデルは「お母さんにも手軽に扱える」大きさがひとつのウリになっている。それらに比べると、DZ-BD7Hはふたまわりほど大きい。理由は新開発のフルHD対応光学系と、BDドライブの搭載だろう。ただ、他社製DVDビデオカメラに比較するとそれほどの差はなく、これだけのサイズの光学系を持ちながらコンパクトにまとめたな、という印象の方が強い。
液晶モニターは約21万画素の2.7型ワイド。大きさ的には可もなく不可もなくといったサイズだが、明るく彩度の高い映像はかなり見やすく、晴れた日の屋外でもかなり視認性は高い。液晶モニターの脇にはジョイスティックとボタンが配され、こちらからメニュー操作が行える。使い勝手、メニュー内容のまとめ方ともに的を射ており、実際にスムーズな操作が行えた。
ファインダーも用意されており、いわゆる「顔前スタイル」での撮影も可能だが、こちらはあまりいただけなかった。筐体のデザイン上どうやっても鼻があたってしまい、充分な位置へファインダーを近付けられないのだ。さらにファインダー内部にある0.2型液晶の映像はモニターに比べて色がかなり浅く、どんな映像が撮影できているか把握することは困難。こちらは画角を確認する程度にとどめるべきだろう。
操作系、特にスイッチ配置に関しては、モニター脇のジョイスティック以外も、かなり熟考された跡が見られる。撮影時に使うボディ背面のスイッチは、入/切/メディア切り替えを行える撮影スタートボタンと動画/静止画切り替え、BDメディア取り出スイッチのみとシンプル。
そのほかよく使う機能のスイッチは液晶モニターを開けた内側に配置されている。さらに撮影モードに約1秒で復帰できる秒撮ボタンやHDDからBDへ撮影データを移動できるモードに入るダビングボタンなどは液晶モニターを閉じた状態でも操作可能な場所にレイアウトされており、思った以上に便利。操作感に関しては、総じて良好な印象だ。
レンズは光学10倍(F1.8-F3.0、16:9モード動画撮影時の35ミリ換算焦点距離は47〜470ミリ)、デジタル併用で240倍の高倍率ズームを採用しているものの、実際に使えるのは30〜40倍程度までと見るべきだ。メーカーでもそれを把握しているのか、メニューにはデジタルズームオフと240倍の間に、デジタルズームONの40倍という設定が用意されていた。理想は光学のみだが、デジタルズームを併用しての高倍率撮影の頻度が高いひとは、こちらを設定しておくのが得策だろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR