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価値あるBDビデオカメラ――日立“BDカム Wooo”「DZ-BD7H」レビュー(2/4 ページ)

» 2007年10月12日 09時27分 公開
[野村ケンジ,ITmedia]

 DZ-BD7Hを手にして最初に感じるのは、「意外に大きい」ことだ。近年のハンディカムは小型化が進んでおり、特にこの秋モデルは「お母さんにも手軽に扱える」大きさがひとつのウリになっている。それらに比べると、DZ-BD7Hはふたまわりほど大きい。理由は新開発のフルHD対応光学系と、BDドライブの搭載だろう。ただ、他社製DVDビデオカメラに比較するとそれほどの差はなく、これだけのサイズの光学系を持ちながらコンパクトにまとめたな、という印象の方が強い。

photophoto 利用頻度の高いボタン類は液晶モニターを開けた内側にレイアウトされており、使い勝手の良さを向上させている(左)、HDMI/USB/アナログ接続も液晶モニター内側に配置。なかでもアナログ接続はあまり使用されないことを想定して独立したフタが用意されている(右)

 液晶モニターは約21万画素の2.7型ワイド。大きさ的には可もなく不可もなくといったサイズだが、明るく彩度の高い映像はかなり見やすく、晴れた日の屋外でもかなり視認性は高い。液晶モニターの脇にはジョイスティックとボタンが配され、こちらからメニュー操作が行える。使い勝手、メニュー内容のまとめ方ともに的を射ており、実際にスムーズな操作が行えた。

photo 液晶モニターは2.7型ワイドサイズ。明るく発色が良いため屋外でも見やすい。

 ファインダーも用意されており、いわゆる「顔前スタイル」での撮影も可能だが、こちらはあまりいただけなかった。筐体のデザイン上どうやっても鼻があたってしまい、充分な位置へファインダーを近付けられないのだ。さらにファインダー内部にある0.2型液晶の映像はモニターに比べて色がかなり浅く、どんな映像が撮影できているか把握することは困難。こちらは画角を確認する程度にとどめるべきだろう。

photophoto モニター左側にはメニュー画面操作用のボタンとジョイスティックがレイアウト。これがかなり使いやすい(左)、メニュー画面は上手に整理されていてとても分かりやすい。ジョイスティックを含め操作性に関してはなかなか(右)

 操作系、特にスイッチ配置に関しては、モニター脇のジョイスティック以外も、かなり熟考された跡が見られる。撮影時に使うボディ背面のスイッチは、入/切/メディア切り替えを行える撮影スタートボタンと動画/静止画切り替え、BDメディア取り出スイッチのみとシンプル。

 そのほかよく使う機能のスイッチは液晶モニターを開けた内側に配置されている。さらに撮影モードに約1秒で復帰できる秒撮ボタンやHDDからBDへ撮影データを移動できるモードに入るダビングボタンなどは液晶モニターを閉じた状態でも操作可能な場所にレイアウトされており、思った以上に便利。操作感に関しては、総じて良好な印象だ。

photophotophoto メニュー画面は上手に整理されていて分かりやすい。ジョイスティックを含め操作性に関してはなかなか(左)、高精細で明るいモニターのおかげもあって、こういった一覧表示もよく分かる(中)、デジタルズームはオフ/40倍/240倍の設定が可能。おすすめはオフまたは40倍(左)

 レンズは光学10倍(F1.8-F3.0、16:9モード動画撮影時の35ミリ換算焦点距離は47〜470ミリ)、デジタル併用で240倍の高倍率ズームを採用しているものの、実際に使えるのは30〜40倍程度までと見るべきだ。メーカーでもそれを把握しているのか、メニューにはデジタルズームオフと240倍の間に、デジタルズームONの40倍という設定が用意されていた。理想は光学のみだが、デジタルズームを併用しての高倍率撮影の頻度が高いひとは、こちらを設定しておくのが得策だろう。

photo 光学系はゴーストやフレアを抑えつつ高屈折率ガラスによって小型化を実現した専用レンズを開発。脇には静止画用のフラッシュも用意される

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