最新作を観るのはもちろん楽しいけれど、古き良き作品は何度観ても飽きがこないほど魅力的。ここでは、そんな名作たちを紹介したい。まずはSF映画の金字塔「ブレードランナー」。本編は最新技術のデジタル処理を加えた「ファイナル・カット」版、そして特典ディスクには2007年製作の新作長編ドキュメンタリー「デンジャラス・デイズ:メイキング・オブ・ブレードランナー」(こちらはDVD映像)を収録している。リドリー・スコットならではの退廃的な映像世界はBDになって、より魅力を増している。
SFの傑作で忘れてならないのがジョン・カーペンターの82年度作品「遊星からの物体X」。南極基地の閉塞感、物体Xが誰に寄生しているか分からない恐怖、特殊メイクのグチャドロ感と、怪しい雰囲気を堪能。
「ブレードランナー ファイナル・カット」 | 「遊星からの物体X」 | ワーナー・ホーム・ビデオ/4980円 | ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン/4935円 |
アメリカン・ニューシネマの先駆的作品「俺たちに明日はない」は、ウォーレン・ベイティの代表作にして、フェイ・ダナウェイの出世作。2人が87発という銃弾を浴び、死んでもなお体を震わせるシーンの壮絶さはサイコーの一言。巨匠ジョン・フォード、ヘンリー・ハサウェイらが監督し、ヘンリー・フォンダ、グレゴリー・ペック、ジョン・ウェインら名優が集結して、西部の歴史を綴った1962年の「西部開拓史」は劇映画でシネラマ方式を初使用した映画史に残る名作。当時の映像美の片りんをBDで味わいたい。
泣きたい時には、刑務所映画の名作「ショーシャンクの空に」とエンニオ・モリコーネの音楽だけでも十分感動できる「ニュー・シネマ・パラダイス」をどうぞ。
「俺たちに明日はない」 | 「西部開拓史」 | ワーナー・ホーム・ビデオ/4980円 | ワーナー・ホーム・ビデオ/5980円 |
「ショーシャンクの空に」 | 「ニュー・シネマ・パラダイス」 | ワーナー・ホーム・ビデオ/4980円 | アスミック、ソニー・ピクチャーズエンタテインメント/4980円 |
所有したい作品はやはりBOXを購入すべし、ということで、ここでは現時点で1枚ずつの単品発売ナシのBOX限定作品を中心に紹介。
「ゴッドファーザー」はシリーズ1〜3作目の本編ディスクと特典ディスクの4枚組。アメリカで巨万の富を築いたシシリーのマフィア、コルレオーネ一家の重厚なドラマは、3部作として観たときにこそ真価を発揮するといえる。コッポラ自身が太鼓判を押した究極の映像美に酔いしれよう。
それまでの映画における刑事像を完全に破壊したイーストウッドの当たり役「ダーティハリー」。デジタルリマスターされたシリーズ全5作のほか、374分に及ぶ豪華映像特典、故・山田康雄による日本語吹替版収録も魅力。
映像革命と称され、その後の映画に計り知れない影響を与えた「マトリックス」3部作も登場した。特典には13時間を越えるコンテンツを収録。革新的映像を最高の映像と音で鑑賞できる喜びに浸りたい。
「ゴッドファーザー コッポラ・リストレーション ブルーレイBOX」 | 「ダーティハリー アルティメット・コレクターズ・エディション」 | 「マトリックス コンプリート・トリロジー」 | パラマウント ジャパン/1万6800円 | ワーナー・ホーム・ビデオ/2万4800円 | ワーナー・ホーム・ビデオ/1万4800円 |
オスカー5部門に輝く刑事アクションの金字塔「フレンチ・コネクション」の全2作を収めたBOXは特典ディスク付きの3枚組。BDで味わいたいのは、もはや伝説ともいえる1作目のカーチェイス。車線も信号も無視して電車を追うドイル刑事(ジーン・ハックマン)のダイナミックな姿を堪能できる。ウイリアム・フリードキン監督がチェイスシーンの裏側を明かす「チェイスシーン製作秘話」、BD化に当たって行われたカラータイミングをスタッフが解説する「カラータイミング:イメージの追求」など、BD限定特典も充実。なお、こちらは1作、2作の単品発売あり。
シリーズ5作を収めた「猿の惑星」BOXは、全作ともDTS-HD Master Audio 5.1ch収録で、セリフもクリアに。映像特典満載もファンには嬉しいところ。シリーズ1作目「猿の惑星」のみ単品発売あり。
「フレンチ・コネクション」 | 「猿の惑星 ブルーレイ・コンプリートBOX」 | 20世紀フォックス/8400円 | 20世紀フォックス/2万2000円 |
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