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» 2009年01月29日 18時10分 UPDATE

デジモノ家電を読み解くキーワード:「SDXC」――メモリーカードも「テラ」の時代に

大容量化が進む記憶装置。テラ単位のHDDが流通しはじめたかと思えば、今度はメモリーカードにもテラクラスの規格が現れた。今回は「SDXC」を中心に、大容量メモリカードの規格について解説してみよう。

[海上忍,ITmedia]

「ギガ」から「テラ」へ

photo 2009 International CESに展示されていたSDXCカードのモックアップ

 デジタルカメラやビデオカメラなど、幅広いデジモノ機器で利用されている「SDメモリーカード」。その上位規格として2009 International CESにあわせて発表された「SDXC」は、最大容量が最大2T(テラ)バイトにも及ぶ。

 最大容量が32GバイトのSDHCに比較すると、約60倍にアップされた計算だ。正式な規格として発効されたわけではなく、今年3月に向けて仕様を策定している段階だが、米パナソニックが第1弾として64Gバイトモデルの発売を表明していることから、はやければ年内にも製品が店頭に並ぶはずだ。

 SDXCでは、大容量化にあわせ読み書き速度も改良されている。読み書き速度は今年中に104Mバイト/秒、将来には300Mバイト/秒に達するという。HD映像の再生/録画にも十分対応できそうだ(※初出時、読み書き速度について、誤解を招きかねない表現があったため、該当カ所を訂正しました)。

フォーマット形式は「exFAT」

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 大容量化にあわせ、利用されるファイルシステム(フォーマット形式)も見直された。これまでSDメモリーカード(最大2Gバイト)では「FAT16」、SDHCメモリーカード(最大32Gバイト)では「FAT32」が事実上標準フォーマット形式として利用されてきたが、FAT16/32に加え、SDXCにはファイルサイズ制限が約160億Gバイトに緩和されている「exFAT」もサポートされた。

 このexFATは、これまでと同様、マイクロソフトが制定したファイルシステム。フラッシュドライブでの利用を前提に策定され、Windows Vista SP1以降でサポートされている。1月下旬には、Windows XPで利用するためのアップデータも配布開始されたため、SDXCの普及に一役買うはずだ。

「メモリースティックPRO」もテラ時代に

 SDXCと同じタイミングで、ソニー製品に多く採用されている「メモリースティックPRO」の上位規格も発表された。現在のところ「メモリースティック高容量向け拡張フォーマット」と呼ばれる新規格は、ソニーと米SanDiskにより策定され、最大容量はSDXCと同じ2Tバイト。なお、こちらの最大転送速度は、最大60Mバイト/秒(メモリースティック PRO-HG高容量向け拡張フォーマットの場合)となっている。

執筆者プロフィール:海上忍(うなかみ しのぶ)

ITコラムニスト。現役のNEXTSTEP 3.3Jユーザにして大のデジタルガジェット好き。近著には「デジタル家電のしくみとポイント 2」、「改訂版 Mac OS X ターミナルコマンド ポケットリファレンス」(いずれも技術評論社刊)など。


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