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「全録機であり、最高画質のレコーダーでもある」、“レグザサーバー”詳報CEATEC JAPAN 2011(2/2 ページ)

» 2011年10月04日 01時55分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
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 東芝デジタルプロダクツ&サービス社の片岡秀夫氏によると、これら3つのアプリは、「レグザAppsコネクト」の一環として提供されるもので、既存の「RZタグラー」がベースになっているという。このため、 RZタグラーのver.2と同様に「Twitter」クライアントが組み込まれているほか、RZプレーヤーとRZポーターではタグリストシェアも利用できる(→関連記事)。

RZポーターの画面。こちらはタグリストシェアとTwitterの両方を装備

 ただし、これらのアプリは従来と異なり、機種限定のため、ほかのAndroid端末やiOSデバイスで利用することはできないという。「デジタル放送番組を扱うため、ジェイルブレイク(いわゆる脱獄)できてしまう端末に同じ機能を提供することはできない」(東芝)。

アプリ名 概要 配布時期
RZプレーヤー DLNA+DTCP-IPクライアント、タグリストシェアやTwitter連携の機能も持つ 12月中旬予定
RZライブ リアルタイムの放送転送アプリ、Twitter連携機能あり 12月中旬
RZポーター 番組持ち出し用プリ 2012年1月下旬予定

再生画質も「レグザブルーレイ史上最高」

 レグザサーバーは、従来のRDシリーズよりREGZAの全録対応機に近い仕様を持つBDレコーダーだ。「編集ナビ」機能がないなど、RDシリーズのユーザーにとって残念な部分もあるが、一方で「レグザエンジンCEVO」を搭載したことにより、REGZAで培われた高画質機能を継承した。

 例えば超解像技術の「レゾリューションプラス6」は、再構成型超解像や自己合同性型超解像に加え、複数フレーム超解像技術である「3次元フレーム超解像技術」やデジタル放送送信時に失われた色情報を復元する「色の超解像技術」を含む最新版だ。また、同じくREGZAシリーズに採用されている「パワー質感リアライザー」や「アニメモード」などの高画質処理を搭載。さらに「YouTube」や「アクトビラ」といった動画配信サービスにも対応しているため、REGZA以外のテレビを持つユーザーにとっても有用な“後付け拡張機器”になりそうだ。

 一方、REGZAユーザーにとってうれしいのが「レグザコンビネーション高画質」と呼ばれる機能だ。これは、REGZAの「55X3」「ZP3/Z3シリーズ」とHDMI接続する場合、両方に搭載される「REGZAエンジンCEVO」が協調して画質に関わる処理を振り分けるというもの。具体的には、テレビ側の1080p出力モードで「オート」設定にした場合、映像処理や中間インタフェース(色差信号をY/Pb/PrからY/Cb/Crに変更など)を最適化する。

 「映像処理の前段でやったほうが効果的な部分をレコーダー側で、後段にしたほうが良い処理をテレビ側で行う。例えば映像信号が1080/24p(映画BDなど)ならレコーダー側のみで最適な処理を行い、テレビはそれに合わせた適切な処理を行うといった具合」(東芝デジタルメディアエンジニアリングの桑原光孝氏)。テレビ放送の場合では、レコーダー側からEPGの番組情報を送ってテレビ側が画質を最適化するという。「タイムシフトマシンに注目が集まりそうだが、実はレコーダーとしても“レグザブルーレイ史上最高画質”」。

「レグザコンビネーション高画質」はREGZA側の1080p出力モードで「オート」設定にした場合に効く(左)。天板は厚さが3ミリ前後あるアルミ製(右)

 また筐体(きょうたい)や回路設計にも画質や音質へのこだわりが多分に見受けられる。例えば天板とフロントパネルはアルミ製で、天板には3ミリ程度の厚みがある。オーディオDACにも最新型をおごり、「アナログ2ch接続もかなり良い音」と桑原氏のお墨付きだ。かなり抑えた想定価格やHDMI出力が1系統である点、外部入力端子を省略したことなどを考慮すれば、レグザサーバーは決してスペシャルな位置づけのマシンではないという桑原氏。しかし、レグザサーバーは他社にないユニークなレコーダー上位モデルとして、市場ではかなりの存在感を示してくれそうだ。

 そのほかの主な仕様は下表の通り。

型番 DBR-M190 DBR-M180
HDD タイムシフトマシン用4Tバイト+通常録画用1Tバイト タイムシフトマシン用2Tバイト+通常録画用500Gバイト
BDドライブ BDXL対応、AVCREC対応、スロットローディング式
チューナー 地上デジタル×8、BSデジタル×2、CS110度デジタル×2
無線LAN IEEE 802.11n内蔵 なし
入力端子 なし(外部入力による録画機能はなし)
出力端子 HDMI×1、映像出力×1、光デジタル音声、2chアナログ音声
そのほか USB×2(背面に録画用×1、前面にBD-Liveメモリ用×1)
消費電力 未定
外形寸法 430×336×80ミリ 430×332×80ミリ
本体重量 未定
実売想定価格(オープン) 20万円前後 15万円前後
発売時期 12月中旬

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