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» 2011年10月05日 07時31分 UPDATE

CEATEC JAPAN 2011:トータルソリューションで目指す「Eco&Smart」――パナソニック大坪氏

「CEATEC JAPAN 2011」のキーノートスピーチにパナソニック株式会社代表取締役社長の大坪文雄氏が登壇。「エレクトロニクスがもたらす、新たな『くらし革命』」をテーマに45分の間、同社の事業展開と併せて講演した。

[ITmedia]

 「CEATEC JAPAN 2011」のキーノートスピーチにパナソニック株式会社代表取締役社長の大坪文雄氏が登壇。「エレクトロニクスがもたらす、新たな『くらし革命』」をテーマに45分の間、同社の事業展開と併せて講演した。

ts_panakouen01.jpg パナソニック株式会社代表取締役社長 大坪文雄氏

 大坪氏は冒頭、2009年のCEATEC JAPANキーノートスピーチで述べたことにふれ、当時と比べて自社の取り組みの方向は全く変わっていないが、社会や政治、経済の変化は加速していると語った。

 モールス信号や電球といった発明が19世紀に起きて100年。電気は劇的に人類の生活を変えてきた。現在では電子レンジやルームエアコン、テレビといった電化製品のほとんどが世帯普及率100%となっている。しかし今年の3月に起きた東日本大震災によって、電気がなくなるということがどれだけ社会にダメージを与えるのかということも学んだ。加えて経済的に中間層と呼べる人々が増えており、アジアでは2000年に2億人だったものが、30年で16億人になると予想されるなど、人間による資源消費量は増えており、2007年には、人間が消費する量が、地球が1年かけて生産する量の1.5倍となるという報告もある。

 大坪氏はこうした状況を踏まえて、年齢、性別を問わず価値観が大きく変わっていると述べ、「一言で言えば“Eco&Smart”が新たな時代のキーワード」と語る。「地球環境に配慮し、必要なものだけを賢く選ぶ。そうした消費行動に豊かさを見いだす、と考えることだ。東日本大震災により、今ある社会が持続できないとどうなるか、という疑似体験を図らずも世界中に示す結果となり、この価値観は全世界に浸透した」(大坪氏)。

ts_panakouen02.jpg 電気製品の普及率

 この価値観の元で、新しいライフスタイルが求められているが、これの実現のためにエレクトロニクスができることは小さくない、と大坪氏。20世紀になり、電化製品は人々の暮らしを大きく変えてきた。同じように、エコでスマートな生活を、エレクトロニクスは牽引してくれるはずだ。

 大坪氏はここで、創業100周年にあたる2018年に向けてビジョンを定め、その実現に向けて活動していることを紹介。「目指す姿は、エレクトロニクスナンバーワンの環境革新企業。あらゆる企業活動の基軸に環境を起き、ビジネススタイルに変革を起こす」(大坪氏)。

 ただし、エコを追求するために、便利さや快適さを規制することはしない、と大坪氏。「より安心、快適で楽しい暮らし、エコでスマートであることこそ、本当のグリーンライフ」(大坪氏)

 これらのことを展開するためには、総合的にソリューションを提供することが重要となる。太陽光発電システムや燃料電池による“創エネ”、エネルギーをため、必要なときに必要なだけ配給する“蓄電”、そして家庭での省エネルギーを図る“省エネ”。これらすべての仕組みをマネージメントする“エネマネ(エネルギーマネジメント)”。大坪氏は、こうした仕組みをトータルで提供可能なのがパナソニックである、とも。これらを集中管理する、同社が展開するシステムである「スマートエナジーゲートウェイ(SEG)」についても紹介。このほかVIERA Connect、セキュリティカメラ、介護用ロボットなどを紹介しながら、「パナソニックではこうしたソリューションをトータルで提案していく。最小単位は家や自動車。そこからビルや店舗、町など全体に対して、わたしたちの持つソリューションを丸ごと提案していく」(大坪氏)。大坪氏は町トータルでの提案例として、今年5月に発表された「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン」について、ビデオで紹介した。

ts_panakouen03.jpg スマートエナジーゲートウェイの模式図

 大坪氏は最後に、ソリューションを提供する際に、生活者の視点に立ち返って外してはいけない重要なポイントがいくつかあると語り、「知らないうちに最適」「自然に使いこなす」「もしもの備え」について述べた。

 「知らないうちに最適」とは、同社が展開する「エコナビ」のように、利用パターンを学習し、快適さを損なわない中で節電するものなどのこと。家庭にある家電製品は100を超えるとも言われ、そのような状況ですべてを1から判断するのは面倒であり、不可能だ。しかし、同社のノウハウを結集して、こうした取り組みを行っていく、と大坪氏。

 そして、現在あるユニバーサルデザインなどに加えて、今後求められるのは直感的に使えること。手をかざして操作するなどのジェスチャーコントロールや、音声認識も必要かもしれない。こうした取り組みを通じて、同社は「自然に使いこなす」製品を目指していくという。

 「もしもの備え」については、東日本大震災で実感した人も多いはずだ、と大坪氏。「エコでスマートな暮らしで、エレクトロニクスが丸ごと全部に関わってくる場合、いきなり全部が落ちてしまっては使い物にならない。こういうリスクへの対応が重要となる。バックアップも大事だが、身近なレベルで対応できるよう、さまざまな対応を行っていく」(大坪氏)。

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