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ソニー“ウォークマン”からハイレゾ対応の「NW-ZX1」「F880シリーズ」登場(1/2 ページ)

» 2013年09月25日 18時09分 公開
[ITmedia]

 ソニーは9月25日、ウォークマンのラインアップを一新し、6シリーズ14機種を発表した。このうち上位モデルの「F880シリーズ」3機種および新しいフラグシップモデル「NW-ZX1」は、CDを超えるハイレゾ音源の再生に対応。「あたかもレコーディングスタジオやコンサート会場にいるかのような圧倒的な臨場感をお届けする」(同社)という。

こだわりを詰め込んだ「NW-ZX1」

 「NW-ZX1」は、「ソニーの音に対するこだわりを詰め込んだ」(同社)というポータブルオーディオプレーヤーだ。従来のウォークマンが対応していたフォーマットに加え、新たに最大192kHz/24bitのWAV、FLAC、Apple Lossless、AIFFをサポート。128Gバイトの内蔵メモリにFLAC(192kHz/24bit)の場合で約800曲を保存し、外出先でも楽しめる。内蔵のリチウムイオンバッテリーでは連続32時間の音楽再生が可能だ。

「NW-ZX1」。4インチの画面は、「トリルミナスディスプレイfor mobile」のオプティコントラストパネルだ

 本体は“分厚いアルミ塊”から削りだしたモノコックフレームで、下部に膨らみのある特徴的な形状となっている。ここには、一般的なポータブルプレーヤーでは使われない大型コンデンサーなどを含むアンプブロックが収められている。背面には一眼レフカメラなどにも使われるラバー素材を使用してホールド性を高めた。

 前面には、4型の「トリルミナスディスプレイfor mobile」(854×480ピクセル)を搭載。Android 4.1を採用し、Google Playにも対応しているため、さまざまなアプリを利用できる。無線LANはIEEE 802.11a/b/g/n準拠。BluetoothとNFCもサポートした。

イヤフォンジャックは、円筒形の真ちゅう切削パーツで囲っている

 底面に配置されたイヤフォンジャックは、円筒形の真ちゅう切削パーツで囲い込み、強固に固定するとともに不要な振動を抑える。同じく底面のWM-PORTは、新たにデジタル出力に対応。先に登場したヘッドフォンアンプ「PHA-2」なら、デジタル信号をそのまま入力できる。

10月25日発売のポタアン「PHA-2」と組み合わせた場合、デジタル接続が可能になる

 独自のフルデジタルアンプ「S-Master」は、ハイレゾ対応に進化した「S-master HX」となった。100k〜90kHzというハイレゾ音域におけるノイズ除去能力を強化したほか、アンプ出力とヘッドフォンの間にあるカップリングコンデンサーを省略して低音の表現を改善するなど、高音質化を図っている。「カップリングコンデンサーは、アンプからの直流成分をヘッドフォンに流さないようにする部材だが、一方で低域がカットされてしまう傾向があった」(ソニー)。

 さらに、ヘッドフォン駆動とオーディオ出力のために独立した4つの電源を搭載。正負および左右チャンネルに分けてアンプの負荷を抑え、ヘッドフォンのドライブ能力とチャンネルセパレーションを向上させている。このほかにもD/Aコンバーターに専用のクロック発振器(水晶発振器)を用意して高精度のクロックを供給するなど、細部までこだわった仕様だ。

 アップサンプリング&ビット拡張技術の「DSEE」も最大192kHz/24bitの「DSEE HX」に進化。圧縮によって失われがちな微細な音も再現するという。

 本体サイズは約60.7(幅)×122.3(高さ)×13.5(厚さ)ミリで、薄い部分は約9.8ミリ。重量は約139グラム。付属品はUSBケーブルとキャリングポーチ、スペーサーなど。イヤフォンは付属しない。

 発売は12月7日。価格はオープンプライスだが、店頭では7万5000円前後になる見込みだ。

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