デンマークのオーディオブランド、B&O PLAYからワイヤレスイヤフォン「H5」が発売された。次期iPhoneでイヤフォンジャックがなくなるという噂もあって注目を集めるBluetoothイヤフォンだが、B&O PLAY「H5」にはどんな特徴があるのだろうか。詳細をチェックしていこう。
B&O PLAYは、創立から90年を超える長い歴史を持つ「Bang&Olufsen」(バング・アンド・オルフセン)のカジュアル・ブランドとして2012年に誕生した。これまでにオーバーヘッドホン「H6」、カナル型イヤフォン「H3」に始まり、昨年はノイキャンとBluetoothワイヤレス再生に対応する“全部入り”の「H8」が登場し、音楽ファンが求めるリスニングスタイルにフィットする製品を着実に充実させている。そして「H5」はB&O PLAYにとって意外にも初めてのワイヤレスイヤフォンになる。
特徴の1つめは音質だ。Bluetoothオーディオの高音質コーデックであるaptXは、低遅延バージョンの「aptX LL」までサポートする。これはBluetoothイヤフォンとして今のところ珍しい特徴だといえる。なおiOSデバイスとの組み合わせではAACコーデックによる接続にも対応する。
さらにペアリングしたスマホに「Beo Play」アプリをインストールすることで、直感的なタッチ操作のイコライザー機能「Tone Touch」や簡易な音楽再生プレーヤー機能が使えるようになる。アプリはiOSとAndroidの両方に対応するほか、Apple Watchによるコントロールも可能だ。
もう1つは北欧のトップデザイナーであるJacob Wagner氏が手がけた、ワイヤレスイヤフォンとしての機能性に従ったミニマルなデザインだ。コンセプトは“耳に着けるジュエリー”。耳元のラインへ完璧にフィットするように仕上げた。「H3」は輝きを放つメタルハウジングを特徴としているイヤフォンで、こちらもWagner氏のデザインによるものだが、H5のハウジングは素材にゴムと樹脂を用いて“つや消し”とした。サイズはH3よりも少し大きめだが、BluetoothレシーバーなどICチップや50mAhのバッテリーを格納しながら、このサイズ感を実現したことは驚きに値する。
首に下げた状態でハウジングの背中に乗っているマグネットを重ね合わせると、本体の電源がオフになりバッテリーの浪費をカットしてくれたり、同じマグネットを活用して充電用の“USBチャージングキューブ”によるスマートな充電ができる先進性がH5ならではの魅力だ。カラーバリエーションはブラックとダスティ・ローズの2色をそろえる。
暑い季節にアウトドアで音楽を聴くと、イヤフォンが汗にぬれてしまうものだ。ジョギングなどスポーツ時に使うことも考慮して、H5では本体に防水・防塵加工を施している。イヤフォン同士をつなぐケーブルは首の裏側を通すスタイルで、被覆にはファブリック素材が使われている。これはスニーカーの靴紐を意識したデザインなのだという。イヤーピースは4サイズのシリコンチップと、Complyの「SweatGuard」機能付きスポーツ用メモリーフォームチップが3サイズ付属する。装着感や音の好みで使い分ければいい。
装着感はバランスがとても自然で快適、遮音性も高い。ただ、ケーブルの被覆がファブリックであるせいか、えりのあるシャツを来て装着すると若干タッチノイズが気になることもあった。付属のケーブルクリップを活用して、ケーブルが首もとでぶらつかないよう長さを調整するといいだろう。
携帯できる充電器「USBチャージングキューブ」はデザインや使用スタイルがクールなアイテムだ。単体販売もしているので、必要に応じて家と職場にキューブを1台ずつ用意しておけばバッテリー切れの心配も減る。内蔵バッテリーによる連続再生時間が約5時間なので、長距離を移動する旅に出かける際などは手荷物に入れて持ち歩いた方がベターだが、通常のmicroUSBケーブルよりもちょっと重い。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR