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きれいな床が嫌いな人がいて? 「ブラーバジェット 240」を試す(後編)(1/2 ページ)

» 2016年10月11日 12時19分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 前回、「ブラーバジェット240」の水ぶき掃除を試し、しつこい油汚れも落としていくパワフルさに驚いた。正直、これまではロボットの重量が人の腕の力に及ばない以上、ふき掃除といっても表面をなでるだけと軽く考えていたが、ブラーバジェット240は水のスプレーに振動、洗剤入りのパッドといったテクニックを駆使して軽さをカバー。期待以上の“掃除能力”を見せてくれた。

「ブラーバジェット240」

 そんなブラーバジェット240だが、実は従来機の「ブラーバ380j」を置きかえるものではなく、併売されることになっている。これは、ブラーバ380jとブラーバジェット240が、同じふき掃除ロボットでも活躍するシーンが微妙に異なっていることを示している。今回は両モデルの違いについて明らかにしていこう。

「ブラーバ380j」

BLEを内蔵したブラーバジェット

 本題に入る前に、新製品ならではの新機能を1つ紹介しておきたい。それはスマート家電に付きものの接続設定に関すること。iRobotの製品は上位モデルになるとWi-Fiを内蔵しており、専用アプリ「iRobot HOME」から清掃スタート/ストップ、清掃モードの設定などが行える。ただ、ネットワーク設定はユーザーにとって1つのハードルになっている。

 「ブラーバ380j」や「ルンバ980」など既存モデルの場合、アプリ上でロボットの設定中に一旦アプリ画面から離れ、スマートフォンの設定画面でWi-Fiの接続先をロボット掃除機のアクセスポイントに変更する必要がある。これは、Wi-Fi Direct(1対1の無線LAN接続)を使って宅内無線LANのSSIDやパスワードといった情報を伝送するためだが、予備知識のない人には分かりにくい手順だと思う。

ブラーバジェット240とスマートフォンを接続するときの設定画面

 対してブラーバジェットは新たにBLEを内蔵し、スマートフォン側のBluetoothがオンになっていればごく簡単に設定が終了する。実は筆者は知らずに設定を始め、あまりにスムーズに作業が終わったので逆に「?」となった。その後、スマートフォンのBluetooth設定を確認し、「iRobot Braava」という接続先を見つけて納得した。

Bluetooth設定に「iRobot Braava」があった

 ブラーバの場合、水を吹き出すスプレーを搭載していることもあり、外出先からインターネットを介したリモート操作などは行えない仕様になっている。その代わり、簡単な設定でアプリを利用できるようになった。もちろん設定を行うスマートフォン/タブレット側もBLEに対応している必要があるほか、設定時にはブラーバジェットとスマートフォンの距離を3m以内で行う必要がある(※初掲載時、事実誤認による誤った表記がありました。お詫びして訂正いたします)。

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