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英語を学ぶならロボットもいいね――カシオの「Lesson Pod」入門(3/4 ページ)

» 2017年05月21日 15時23分 公開
[山本敦ITmedia]
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音声認識エンジンのデキは? キッチンなどで使ってみた

 学習を始める時はいつも「レッスンポッド」と呼びかけてから、「はんぷく」「はつおん」など、LEDが緑色に点灯したタイミングで学びたいコースを選ぶ。手始めに「発音レッスン」にチャレンジした。

 最初にその回のレッスン内容について、レッスンポッドから日本語で短い解説がある。テキストに書かれている単語が読みあげられたあとには、その回のテーマである発音のコツが書かれた文章を黙読するように促される。準備が整ったら、今回の課題となる単語を、発音を意識しながら声を出して読み上げていく。音声認識のエンジンはプロンテストが開発に協力したものを搭載しているのだが、筆者の発音が悪いのか、あるいはエンジンがシビアなのか。1つずつ読み上げていく英単語の発音に、レッスンポッドがなかなかOKを出してくれない。「Not so good, try again!」「Keep working on it untll next time!」と、何度も読み直しながらも、時折「Excellent!」と認めてもくれるので、やはり努力あるのみなのだろう。

レッスンの選択などもアプリからスムーズにできる

 発音レッスンについては厳しく判定して然るべきだと思うが、一方でレッスンポッドの操作を「Yes」、「Next」と話しかけて行う場面でも判定がかなり厳しめなので操作が先に進まなくなってしまうことがあった。レッスンポッドの頭をタッチして「Yes」の代わりとする操作方法もあるのだが、メニュー選択の音声認識は敷居を低くしてもらわないとスムーズな操作感が得られない。とりあえずスマホアプリで操作することもできるのだが、コミュニケーションデバイスとして音声認識による操作感はファーム更新などで磨きをかけていってほしいと思う。

 レッスンポッドの本体に内蔵するバッテリーはフル充電の後、1回10分のレッスンなら15回分、約2時間半は連続で動かせる容量を備えている。防水仕様はIPX5/IPX7相当なので、キッチンで水仕事をしながら、あるいはバスルームの中に持ち込んで使ってもいい。アプリを入れてテストしたiPhone 7も防水仕様なので、風呂場での英語学習がリビングと変わらない感覚で楽しめた。

本体防水により水濡れにも強いレッスンポッド。キッチンでの操作感はいかに?

 問題はキッチンだ。料理を作ったり、皿洗いをしているとユーザーの声が聴き取りにくくなる音が周りに発生するので、レッスンポッドが声を聴き取れなくなってしまう。音声認識の精度を確保するため、本体マイクから離して置ける距離は推奨30〜50cmまでだが、キッチンに置く場合は手を動かす範囲との距離感のアレンジがポイントになる。また、冊子のページをめくらずに「ながら学習」ができるメニューは「反復レッスン」と「英語クイズ」「発音聴き分けゲーム」に限られてしまう。例えばレッスンポッドの本体前面に液晶ディスプレイがあって、発音する単語などを表示してくれたらテキストフリーで学べる機会が広がりそうだと思う。

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