“GALAXY”ブランドでエコシステム構築を 気になる新型タブレットは?――Samsung電子のAndroid戦略に迫る:開発陣に聞く「GALAXY S II」(2/2 ページ)
「GALAXY S II」でAndroidスマートフォンのブランディングを再スタートさせるというSamsung電子。そのポイントはエコシステムの構築にあるという。また、iPad 2対抗となるGALAXY Tabの8.9/10.1インチモデルの日本投入はあるのだろうか。
これはスマートフォンだけでなくAndroidタブレットの「GALAXY Tab」についても同様だという。ドコモからは、Android 2.2(2.3へのアップデートが可能)を搭載した7インチモデルのGALAXY Tab SC-01Cが販売されているが、Samsung電子は2月の「Mobile World Congress 2011」でAndroid 3.0(Honeycomb)を搭載した10.1インチモデルを発表。さらに3月の「CTIA Wireless 2011」では8.9インチの中間サイズモデルが発表された。同時に、10.1インチモデルの薄型化も表明されている。8.9/10.1インチモデルともデュアルコアプロセッサにHoneycombに独自UIの「TouchWiz 4.0」を搭載し、Wi-FiモデルとHSPA+モデルが用意されている。10.1インチは韓国や米国で発売され、LTEモデルも登場した。
チョウ氏は「タブレット市場はスマートフォン市場よりも予測が難しい。どうなるか分からない」と難しさを語る。また何よりディスプレイサイズが重要で、市場によって求められるサイズが違うため、キャリアの判断が重要になるというが、「7インチに加えて、8.9インチか10.1インチのどちらか、あるいは両方を日本で販売できれば」と意気込みを見せた。
Androidで日本を攻略しつつあるSamsung電子。チョウ氏は、スマートフォンやタブレットの差別化競争でポイントになるのは、サードパーティを巻き込んだエコシステムの構築だと指摘する。そのためにまず、Samsung電子の公式アクセサリーを開発するメーカー「Anymode」と協力し、同社製の公式アクセサリーを韓国・日本だけでなく世界中に展開している。
「これまでSamsung電子は、端末アクセサリーに力を入れてこなかった。一度チャレンジしたが、よい結果がでなかった。それと、専門メーカーではないので使い慣れない素材について品質の問題もあった。今後はAnymodeなど専門メーカー数社と組んで、アクセサリーのエコシステムを広げていきたい。そのためには、アクセサリーが作り易いデザインの端末にしなくてはいけない。GALAXY S IIはUSB端子の位置を底面に移したが、これはアクセサリー作りのための配慮の1つ。エコシステムの観点でも、GALAXY S IIがブランド作りのスタートだと思っている」(チョウ氏)
関連キーワード
Galaxy S | GALAXY S II | Samsung | タブレット/iPad 市場動向 | アクセサリー | スマートフォン | Android | 日本 | NTTドコモ | ローカライズ | GALAXY Tab | ブランド戦略 | エコシステム | 韓国 | デュアルコア | 日本市場 | Androidケータイ | 開発陣に聞く | アジア | 携帯電話市場 | 低コスト | Android 3.0 | Androidタブレット | Galaxy Gio | Galaxy Player
関連記事
- 開発陣に聞く「GALAXY S II」:スマートフォンはデュアルコアでもっと速くなる――Samsung電子のAndroid戦略に迫る
前モデル「GALAXY S」に続き好調なセールスを記録している「GALAXY S II」。デュアルコアプロセッサによる快適な操作感と高速な処理性能が、人気のポイントだ。ハードウェアと端末デザイン、UI/UXについて、韓国Samsung電子に話を聞いた。 - 荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ:“速い”のはそれだけで気持ちいい――「GALAXY S II SC-02C」
とにかく速い。もともと速さをウリにしている端末だが、その性能は写真撮影時にもいかんなく発揮されている感じ。きびきび動作する「GALAXY S II SC-02C」は、デジカメ代わりに、日常の記録や、TwitterやFaceBookやブログにアップする写真を撮るのなら超お勧めだ。 - 「GALAXY S II SC-02C」の“ここ”が知りたい:第2回 初期状態のホーム画面とdocomo Palette UI、どちらが使いやすい?――「GALAXY S II SC-02C」
「GALAXY S II SC-02C」は、Samsung電子製とドコモ製の2つのホームアプリをプリセットしている。今回はこれら2つのアプリの操作性をチェックしたほか、覚えておきたい便利ワザにも触れた。 - 高度3万メートルで“つぶやき”を表示:「GALAXY S II」いよいよ“宇宙”へ Samsungの「Space Balloon プロジェクト」が7月15日スタート
Samsung電子が発表した「Space Balloon プロジェクト」。同社のスマートフォン「GALAXY S II」が“宇宙”まで飛んでいくというものだが、いったいどんな内容なのだろうか。その目的に迫ってみた。 - GALAXY Sとの違いをチェック:写真で解説する「GALAXY S II SC-02C」
ドコモから6月23日に発売予定のAndroid 2.3搭載モデル「GALAXY S II SC-02C」。高精細になったSUPER AMOLED Plus、高速に動くホーム画面、機能向上したカメラ、日本語対応したSwype入力、新搭載のワンセグなど、SC-02Bから進化したポイントをまとめた
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.