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人体を導線にしてデータ通信する技術がとうとう実用化されたという記事が、今週のトップアクセスだった。データを蓄積したリストバンドを装着した手で機器に触れると、機器−リストバンド間でデータのやりとりができる。
2001年に発表されたこの技術、触れるだけでエンジンが入れられる車とか、触れるだけで決済できる電子マネーとか、SFチックな用途を期待していたのだが、実用化第1弾は、食品などの対面販売用計量プリンタ。チキンの丸焼きやサラダを計量販売するイメージ画像にちょっとだけがっかりしてしまった。
人対人の通信も可能だというから、手を握っただけで名刺交換したりメール送信したり交換日記したりできそうだ。これはなかなかSFチックで楽しい。
ただ、心配なのはセキュリティ。信号が外部に漏れないため安全性が高いとうたっているが、手を握っただけでデータが漏れてしまうのは怖い。
ラブレターを仕込んだ状態で取引先の怖い人と握手してしまったり、仕事の愚痴メールを仕込んだ手で上司の手に触れてしまったら大変だ。満員電車で手を触れた人の知りたくもない秘密を知ってしまう、なんてこともありそう。未来の産業スパイは、手を握るのがやたらうまかったりしそうだ。
セキュリティ面が心配になるほど、人体データ通信が普及するかどうか、楽しみだ。
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