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Sunのシュワルツ社長がブログでHP挑発、中止要求書簡の事態に

» 2004年10月02日 07時31分 公開
[IDG Japan]
IDG

 米Sun Microsystemsの社長兼COO、ジョナサン・シュワルツ氏が挑発的なブログでHewlett-Packard(HP)の神経を逆なでし、HPからSunに対して書き込み中止を求める書簡を送る事態にまで発展した。

 HPはこのほど送った書簡で、シュワルツ氏に対して自身のブログでHPの戦略的方向に関してコメントするのをやめるよう要請したことを確認した。

 HPの広報担当者はこの書簡の内容について、シュワルツ氏のブログでのHPに関するコメントに関連したものだという以外、詳細は明らかにしなかった。

 シュワルツ氏はこれまでに、HPの戦略、特に同社版のUNIXであるHP-UXに対して歯に衣着せぬ発言を行っている。

 8月18日付のブログでシュワルツ氏は、HP-UXを「死にかけた」OS呼ばわりしている。

 「私に言わせれば、HPの問題は、彼らのOSであるHP/UXの死に起因する。IBMと同様、HPは顧客とISVに、x86システムでRed Hat LinuxかMicrosoft Windowsへの移行を促すことを選んだ。もし自分がISVだったら、どうやってHPの差別化を図ればいいのか?――HPはボックスベンダーだ。自分が顧客だったら、HP/UXへの投資はどうすればいいのか。ベンダーが自社のOSを省みなくなったのでは、時機を逸した変化にされされるばかりだ」

 当然ながら、HPはこうした発言に猛反発、名誉毀損寸前だと判断して、公式書簡に踏み切った。シュワルツ氏は「当社のSolarisへのコミットメントがHP/UXの終焉を浮き立たせた」との意見も述べている。

 「HP/UXは、HP自身の業界標準サーバにさえ対応していない。あるISVは先週私に『Sunのところに行けば、Java向けに書くよう、そしてSolaris向けに書くようにと言ってくれる。非常に明快だ』と話した。もしもあなたがHPの顧客やISVならば、HP担当者に同じ質問をしてみるといい。『何向けに書けばいいのか』と」

 これと前後して、HPは過去1年半でSunサーバ顧客200社以上を獲得したと発表している。

 「金融サービスだけでも、HPはSun Microsystemsから40以上もの重要な契約を奪取している。HPが獲得した顧客200社の中には、エクアドルのBank of Bolivariano、Belkin、Dynamic Net、Forbes.com、香港大学などが含まれる」。HPのメディアリリースにはこう記されている。

 Belkinのチェット・ピプキンCEOはこのリリースに「当社の基幹ビジネスシステムでSun SolarisからHPに切り替えたことで、総保有コストを大幅に削減でき、平均250%の性能向上が実現できた」とのコメントを寄せている。

 シュワルツ氏は、標準アーキテクチャとしてIntelに移行するというHPの決定にもかみついた。

 「HPは顧客に対して『変更』を促しているが(「何に」変更するのかは依然定かではないが、「何から」切り替えるのかという点では安堵を覚える)、広告で何と言おうが、顧客は不必要な変更など望んでいない」

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