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» 2005年01月13日 20時42分 UPDATE

Blogブームがアフィリエイトに追い風 リンクシェア、物産から分社

アフィリエイトサービス大手のリンクシェアが、三井物産からスピンアウトした。個人Blogユーザーをメインターゲットにすえ、3年以内の上場を目指す。

[岡田有花,ITmedia]

 三井物産でアフィリエイトサービス「リンクシェア」を手がけてきたリンクシェア・プロジェクトはこのほど、「リンクシェア・ジャパン株式会社」として三井物産から分社独立した。Blogなど個人サイトのアフィリエイト利用を後押ししながら、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)との提携も模索。携帯EC向けも強化し、3年以内の株式上場を狙う。

yu_link_01.jpg 「アフィリエイトはまだまだ伸びる」とリンクシェア・ジャパンの花崎茂晴社長

 リンクシェア・プロジェクトは、米LinkShareから独占販売権を得た三井物産が2001年、インターネットサービス事業室内に設置した社内ベンチャー。提携ECサイトの広告リンクを各種サイトに掲載してもらい、そのリンク経由で商品が売れた場合に提携サイトから手数料(売り上げの2−3%)を得るアフィリエイトサービスを展開してきた。

 提携ECサイトを大手企業に絞る戦略で成長してきた。現在、デルやソニー、KDDIなど200社(前年比62社増)のECサイトと提携し、4万3000(同3.2倍)のアフィリエイトサイトを持つ。昨年1年間にアフィリエイトリンク経由で販売した商品の総額(取扱高)は350億円(同77%増)で、国内アフィリエイトサービス最大手の一角を担っている。

 リンクシェア・ジャパンは1月1日、資本金1000万円を三井物産と米LinkShareの折半出資して分社独立。社長に就任した花崎茂晴氏は「十分な利益を確保する体質が固まり、中長期的な成長が見込める。意思決定スピードも早まる」と経緯を説明する。売上高は非公開だか、初年度(2006年3月期)取扱高500億円、営業利益3億円を目指す。取扱高は3年以内に1000億円に高める計画だ。

 成長戦略の鍵を握るのは個人サイトのアフィリエイトユーザー(個人アフィリエイター)と携帯ECだ。良質なBlogユーザーなどをアフィリエイターとして取り込むほか、伸びつつある携帯EC向けサービスを本格化したい考えだ。

Blogブームがアフィリエイトを後押し

 現在、同社アフィリエイトサイトの2割が個人サイト。その割合は高まりつつあり、「2006年末には3割くらいに伸びるだろう」(花崎社長)。Blogサイトの新規登録は昨年からは急増し、10−12月の新規登録のうち約15%が個人Blogだった。

 「企業の一方的な情報ではなく、個人Blogなど中立的な立場からの情報の価値が上がりつつある」(花崎社長)。良質な個人アフィリエイターをつなぎとめるため、個人サイト運営者とECサイトとの交流会などを開く計画だ。

yu_link_02.jpg 個人ユーザーの伸びが目覚しい
yu_link_03.jpg 2004年の年間報酬額は約15億円。うち個人への支払額は約2.5億円

 ユーザー同士が密に結ばれるSNSも有力なアフィリエイター候補で、「Blogよりも爆発的に普及するかもしれない」と花崎社長は見る。収入源をアフィリエイトに頼っているSNSも少なくないため、今後はSNSとの提携も模索する考え。「楽天市場とYahoo! ショッピングに集約され過ぎ」(花崎社長)という国内EC市場にアフィリエイトを普及させ、両サイトへの集中を解きほぐしたいとした。

携帯EC向けは、キャリアの方針転換待ち

 「今年は携帯EC元年」──以前は携帯ECに懐疑的だった企業も、今年に入って携帯向けサイトをスタートする動きが活発化してきたという。同社は昨年5月、携帯初のアフィリエイトサービスをEZwebで開始している(関連記事参照)。

 携帯ECを売り上げの軸の一つに育てたい考えの同社だが、公式サイトは利用しづらいのが難点だ。課金システムをキャリアが握っているため、自由にアフィリエイトリンクを張ることができないためだ。「キャリアの方針が変われば、携帯向けアフィリエイトもブレイクするだろう」(花崎社長)。

 同社はこのほか、アフィリエイトシステムを使った異業種連携サービスや、企業向けリサーチサービスも計画。中国進出も視野に入れ、業容の拡大を目指す。

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